俳優の東出昌大さんの狩猟ドキュメンタリー映画「WILL」が、2024年2月16日からテアトル新宿(東京都新宿区)ほかで公開されることが分かった。狩猟で獲たシカやイノシシを食べながら山で生活している東出さんを追いかけた1年間の記録を収めた今作。「なぜ俳優の東出昌大が狩猟をしているのか」。根底にある気持ちの混沌、矛盾、葛藤を映し出す。
ウナギノボリ
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クリープハイプや藤井風さんらさまざまなアーティストのドキュメンタリー、ミュージックビデオを手掛けてきた映像作家、エリザベス宮地監督がメガホンをとった。今作は、宮地監督が東出さんの事務所退所前にオファーし、途中で頓挫(とんざ)しかけた。しかし、東出さんからの要請で映画は完成、公開の運びになったという。
宮地監督は「『子宮』。東出が発砲し、山道を走り、獲物の解体を始めてからはじめて口にした言葉だった。彼の右手には言葉通りの“それ”が握られていた。役者の東出がどうして狩猟をしているのか。その答えを求め狩猟に同行したが、納得するための都合のいい言葉や理由が、目の前の臓器や自然には追いつかないのを痛感した。東出と共に、答えのない旅をした1年間の記録」とコメントを寄せた。
東出さんは「僕はただの被写体でした。ですので、映画を通して伝えたいメッセージの様なものはありません。生きる理由なんて思いつかなくて、死ねない理由を一つひとつ摘み上げては、手の上で転がしながら確かめる……。そんな思いをされている方に届くよう、エリザベス宮地監督はこの映画を作ったのかなと、完成した映画を拝見し思いました」と話している。
音楽の担当は、今年結成15周年を迎えるラップグループ「MOROHA(モロハ)」。MOROHAのMCアフロさんは、東出さんの長年の友人。今作について「喰(く)われながら、喰いながら、誰しもが生きている。その罪深さを引き受けて人間はどのツラ下げて、どこへ向かうのか。その一例を知りたかったら、これを見たらいい」とコメントした。
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