松村雄基:高校生の時から20年間祖母の介護 「孫とはいえ男は嫌だろうな」トイレ介助に戸惑いも 「徹子の部屋」で

「徹子の部屋」に出演した松村雄基さん=テレビ朝日提供
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「徹子の部屋」に出演した松村雄基さん=テレビ朝日提供

 俳優の松村雄基さんが、9月20日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。「ヤングケアラー」として過ごした日々を振り返った。

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 松村さんは、家庭の事情で、物心が付いた頃から父方の祖母と二人暮らしだった。大正生まれの祖母は詩吟の先生で、厳しいしつけを受けて育ったという。

 黒柳さんが「高校生の時から20年間おばあさんを介護してらした?」と聞くと、松村さんは「近所に住む叔母の家族と一緒に、僕が仕事に行っている間は叔母たちが、仕事が帰ってきたら僕が交代して。17~18歳から」と答えた。

 祖母は68歳の時に脳梗塞で倒れ、後遺症で体の自由がきかなくなった。松村さんは食事の介助や「下の世話」もしたといい、「最初は女性ですし、僕がそんなことしていいのか」と戸惑ったという。松村さんは翌日に早朝からの撮影がある時も、深夜に祖母に呼ばれ、トイレの介助をした。「最初は微妙なことだし、祖母の尊厳があるから孫とはいえ男は嫌だろうなと思ってましたけど、そんなこと言ってられなくなりました。後半は全然大丈夫になりました。いろいろなことがありましたから」と振り返った。

 祖母が倒れてから10年は自宅で介護を続けていたが、「叔母と叔父と僕と3人で日替わりで泊まるんですね、祖母の部屋に。下の介助とか話相手になるんですけど、キツくなってきて。だんだん祖母にも厳しく当たるようになって。あっち(祖母)も思い通りにいかないことをぶつけるようになった」と回顧。そこで叔母と相談し、祖母を特別養護老人ホームに入所させ、プロの手に委ねることを考えるようになったという。

 施設について祖母に話すと「行くよ」と笑顔で言ってくれた。「プロに委ねた結果、僕らも優しい気持ちで接することができるようになった。お互い良い関係になれたんです。あの時、医療関係やケアの関係の方にお世話になって良かったなと思いました」と語った。

 松村さんは、若くして介護をしている人に向けて、「一人で悩まないでほしい。必ずつらい時には声をあげるべき。誰か必ず見てくれている。助けてくれる人がいるはずです。プロの手に委ねるということも選択肢の一つとして、全部自分で解決しようとしないで、誰かに弱音を吐くということが必要なんじゃないかなと経験から思いました。無理しないで、恥ずかしいと思わないで、当たり前のことなので、悩んだ時には誰かに相談することが大事」と呼びかけた。

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