テレビ試写室:「時効警察はじめました」 12年ぶりも“唯一無二の世界観” 「誰にも言いませんよカード」の進化も

連続ドラマ「時効警察はじめました」第1話の場面写真=テレビ朝日提供
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連続ドラマ「時効警察はじめました」第1話の場面写真=テレビ朝日提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は10月11日午後11時15分(一部地域を除く)に放送される、12年ぶりに復活する連続ドラマ「時効警察はじめました」(テレビ朝日系)の第1話だ。

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 「時効警察」は、時効が成立した事件にスポットを当てたコメディーミステリー。総武警察署時効管理課の警察官である霧山修一朗(オダギリジョーさん)が交通課の三日月しずか(麻生久美子さん)らを巻き込んで、“趣味”で時効が成立した事件を捜査する姿を描く。

 「時効警察はじめました」第1話は、シリーズでおなじみの三木聡さんが監督と脚本を担当。25年前、乱れた女性関係から「総武のウタマロ」と呼ばれた男・要玲蔵(村松利史さん)と、元愛人で新興宗教「阿修羅の水」の教祖・神沼絹枝(伊勢志摩さん)がほぼ同時刻に殺された事件に、関心を持った霧山は、絹枝の娘で、ウタマロの妻でもあった「阿修羅の水」の2代目教祖・神沼美沙子(小雪さん)の元を訪れる……という展開。

 第3シリーズに先駆けて、9月に放送されたドラマスペシャル「時効警察・復活スペシャル」には、12年の年月を感じさせない、以前と同じゆるい雰囲気が漂っており、ファンを歓喜させたが、「はじめました」の第1話でも、変わらぬ“時効警察ワールド”が展開される。

 又来(ふせえりさん)や熊本(岩松了さん)、サネイエ(江口のりこさん)といった時効管理課のメンバーがおかしな会話を繰り広げる様子や、霧山が意味不明の擬音を発しつつリアクションする姿などが映し出され、唯一無二の世界観に笑いと懐かしさが込み上げた。

 吉岡里帆さん扮(ふん)する刑事課期待の新人・彩雲真空(あやくも・まそら)、磯村勇斗さんが演じる鑑識課のエース・又来康知という新たな面々も加わり、総武警察署に新風を吹き込む。彩雲が刑事課の新人らしく、霧山の捜査に真面目に協力する姿や、康知が真面目に鑑識をする場面など、これまでの「時効警察」にいなかったタイプのキャラクターが活躍する様子は、新鮮さがあった。

 もちろん、「時効警察」シリーズらしい小ネタも満載。霧山が時効を迎えた事件の犯人に、事件の真相を口外しないと約束する「誰にも言いませんよカード」が進化を遂げていたり、小雪さんがセーラー服姿を披露していたりと、見どころ、笑いどころ、ツッコミどころがたっぷりで、シーズン3も盛り上がると確信した。

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