キャプテン翼:43年のマンガ連載終了へ 今夏からネーム形式の“新章”連載 高橋陽一「物語はまだ終わりません!」

「キャプテン翼」の最新作「キャプテン翼 ライジングサン」のマンガ連載が最終話を迎える「キャプテン翼マガジン」第20号(C)高橋陽一/集英社
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「キャプテン翼」の最新作「キャプテン翼 ライジングサン」のマンガ連載が最終話を迎える「キャプテン翼マガジン」第20号(C)高橋陽一/集英社

 高橋陽一さんの人気サッカーマンガ「キャプテン翼」シリーズが、4月4日発売の連載誌「キャプテン翼マガジン」(集英社)第20号に掲載される最終話をもって、約43年にわたるマンガとしての連載に幕を下ろす。「キャプテン翼」は、1981年に「週刊少年ジャンプ」(同)で連載を開始した長寿マンガで、最新作「キャプテン翼 ライジングサン」が最終話を迎える。今年1月に作者の高橋さんは、マンガ連載終了後も「キャプテン翼」の制作を続ける意向を示しており、今夏から鉛筆描きのネーム形式で“新章”の週刊連載をスタートすることが明らかになった。新章のタイトルは「キャプテン翼ライジングサン FINALS」で、4月4日にオープンするウェブサイト「キャプテン翼 WORLD」で連載される。

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 高橋さんは「連載最終話を描き終えた今は、全てを描き終えてホッとしているのと、この先やっと“〆切”というものがない生活を送れるという解放された気分でいる状態にあります。これでマンガ家は引退しますが、絵を描くこと、ストーリーを考えることはまだ好きなことなので、それらはこれからも続けていくつもりです。もしかしたらセミリタイア的な感じになってしまうかもしれませんが、創作活動は続けていくつもりです」と思いを語っている。

 ネーム形式で連載される新章については「『キャプテン翼 WORLD』というサイトに1話1話をアップしていく予定です。ペン入れはなく、トーンも貼られていない状態ですが、その分、執筆ペースが速まり、みなさんにこの先の物語をお届けできるペースも速くなる予定です。雑誌発売に合わせた“〆切”や“決められたページ数”や“決められた原稿サイズ”がない分、これからはより自由な表現方法で皆さんにエンターテインメントをお届けできるのではないかとも思っています」と説明した。

 「思えば僕のマンガの原点は、小学生高学年の時に見よう見まねで真っ白いノートに鉛筆描きでオリジナルのマンガを描き始めたことでした。できあがったものは弟や近所や学校の友達にも見せて回っていました。それが僕のマンガ家としての出発点でした。その時と同じことを今、僕は始めようとしています。鉛筆描きでのマンガ連載です。失敗したらそれはそれでしょうがない、まずはとりあえずトライしてみよう!! それが今の僕の偽らざる心境です。『キャプテン翼』の物語はまだ終わりません! それは事実です。これまでと同じように、これからも『キャプテン翼』をよろしくお願いします」と語っている。

 「キャプテン翼 ライジングサン」の最終20巻、「キャプテン翼 MEMORIES」最終3巻が6月4日に同時発売されることを記念し、高橋さんのサイン会が紀伊國屋書店新宿本店(東京都新宿区)で6月8日に実施されることも発表された。「キャプテン翼」シリーズの原画展が、日本橋三越本店(東京都中央区)で今夏に開催されることも分かった。

 「キャプテン翼」は、天才サッカー少年の大空翼が、個性的なライバルたちと戦う中で成長していく姿を描いたマンガ。1980年に「週刊少年ジャンプ」に読み切りが掲載され、1981年に同誌で連載をスタートし、サッカーブームを巻き起こした。

 翼の小学生時代~ジュニアユース時代を描いた後、1988年に一度連載を終了。その後は「週刊少年ジャンプ」で「キャプテン翼<ワールドユース編>」、「週刊ヤングジャンプ」(同)で「キャプテン翼 ROAD TO 2002」「キャプテン翼 GOLDEN-23」「キャプテン翼 海外激闘編 IN CALCIO 日いづる国のジョカトーレ」「キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA」と、翼の成長に合わせて物語の舞台を移しながら連載。

 2013年に「グランドジャンプ」(同)で最新作「キャプテン翼 ライジングサン」の連載をスタート。2020年に「キャプテン翼マガジン」に移籍し、連載中。コミックスの全世界シリーズ累計発行部数は9000万部以上。

 1983、1994、2001年にテレビアニメ化され、劇場版も製作。舞台化もされた。新作テレビアニメのシーズン1が2018年4月~2019年4月、シーズン2「ジュニアユース編」が2023年10~12月に放送された。

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