藤谷文子:9年ぶり国内イベント登場 米国在住、日米の「架け橋」に 井浦新の米映画デビュー作に出演、脚本も

映画「東京カウボーイ」特別先行上映会に登場した藤谷文子さん(左)と井浦新さん
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映画「東京カウボーイ」特別先行上映会に登場した藤谷文子さん(左)と井浦新さん

 アクション俳優のスティーブン・セガールさんの娘で、平成「ガメラ」シリーズ3部作のヒロインなどを務めた藤谷文子さんが3月11日、東京都内で行われた井浦新さんの主演映画「東京カウボーイ」(マーク・マリオット監督、6月7日公開)の特別先行上映会の舞台あいさつに登場した。2009年に米ロサンゼルスに移住し、現在は米国を拠点に脚本家としても活躍する藤谷さんが国内のイベントに出演するのは、2015年の大阪アジアン映画祭で実施された「Man From Reno」の上映トークイベントに出演して以来、9年ぶり。

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 現在44歳の藤谷さんは、今作で井浦さん演じる主人公の恋人役として出演しているだけでなく、脚本もデイブ・ボイルさんと共同で担当。執筆について聞かれた藤谷さんは、「簡単な見方をすると(今作は)日本人がモンタナに来て大変という展開ですけど、その中で私に求められているもの、私の役割は(日本と米国)この二つの文化の違いを見つけることではなく、共通項、人間対人間としてどこに共通項があるかを見つける役割なのでは思って書いていきました」と説明した。

 続けて、「(日米の)架け橋になるというと大げさですけど。私も海外に住んだことがある中で、見いだしたものや感じたものを織り交ぜながら作った」と作品に込めた思いを語り、「文化の違いを考えるからこそ、人間はどこかでみんなつながっていて、同じ感覚を探すことができるというのを、深く考えすぎずに感じ取っていただけたら」と呼びかけた。

 また今作が米映画デビューにして初主演となる井浦さんは、オファーがきたときの心境を、「大変光栄でした」といい、「マーク監督は今山田洋次監督の“弟子”として日本の映画の現場経験があり、僕は若松孝二監督の弟子として映画作りを学んできた。両監督は一見相反するような立ち位置にいたり作品を作ってこられましたが、その弟子たちがタッグを組むと素晴らしい映画ができた。国境を越えて楽しんでいただきたい」とアピールした。

 「東京カウボーイ」は、効率至上主義のサラリーマンがカウボーイ文化に触れて人生を見つめ直すヒューマン作。舞台あいさつには、マリオット監督、プロデューサーのブリガム・テイラーさん、編集を担当した井上ヤスさんも出席した。

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