高橋一生:共演女優から「目の中が底なしの黒」と言われ「自覚しております」

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 俳優の高橋一生さんが5月27日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)で開催された主演映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」(渡辺一貴監督)の公開記念舞台あいさつに出席。作品に登場する“この世で最も黒く邪悪な絵”にちなみ、「自身の黒いな」と感じる部分を明かすことになると、「ある時に突然、美波ちゃんから『一生さんって本当に黒いですよね』と言われた。『井戸の底のようだ』と。『自覚しております』と言っておきました」と撮影現場で共演者の美波さんからかけられた言葉を述懐。「“黒、一生”だと思っていただけたら」と目尻を下げた。

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 美波さんはその意図について、「目の中が井戸の底のようだったから。いい意味で!」と笑顔で釈明。「落ちたら怖い感じ。底なしの黒だなって」と吸い込まれそうな目だと続けた。高橋は「ちょうど今、稽古をしている別の現場でも、ある女優さんに『目の奥が真っ黒だ』と言われた。もう、そうなんだろうと。『そうなんでしょうね』と言っておきました」と楽しそうに話していた。

 この日は上映後の舞台挨拶となり、高橋さんが「どうでしたか?」と呼びかけると会場から大きな拍手が上がった。高橋さんは「少しずつ現実の世界ってつらくて、悲しく、寂しいものになっている気がします。ちょうどその世界が始まるくらいの頃に、僕は岸辺露伴の役をいただきました」と役を手にした瞬間を振り返り、「せっかくこの役をいただけたのであれば、はっきりとしたこの虚構の世界で、皆さんに夢の世界を見ていただいて、現実を生きる力を携えていただきたいと思って3年間やってまいりました。この作品にはその集大成が詰まっていると思います」と完成作に胸を張っていた。
 
 映画は、マンガ家の露伴(高橋さん)が、パリのルーブル美術館を舞台に「この世で最も黒く、邪悪な絵」の謎を追う物語を描き、露伴の“知られざるルーツ”も明かされる。イベントには露伴の担当編集・泉京香役の飯豊まりえさん、青年期の露伴を演じた長尾謙杜さん、青年期の露伴が出会う謎めいた女性、奈々瀬役の木村文乃さん(リモート登壇)、ルーブル美術館の職員・エマ・野口役の美波さん、渡辺監督も出席した。

 「岸辺露伴は動かない」は、荒木飛呂彦さんの人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」(集英社)シリーズのスピンオフにあたり、人を本にしてその記憶や性格を読み取る能力を持つマンガ家の露伴が、奇怪な事件や不可思議な現象に遭遇するサスペンス・ホラー。2020年から毎年12月に、NHKで実写ドラマが放送されてきた。

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