愛・地球博記念公園(モリコロパーク、愛知県長久手市)に11月1日にオープンする「ジブリパーク」の第1期3エリアの開園前内覧会が10月12日に現地で行われ、「ジブリの大倉庫」エリアの「映像展示室オリヲン座」で、大村秀章・愛知県知事と同パークの宮崎吾朗監督がトークイベントに登場した。宮崎監督は「ジブリパーク」を作ることになった動機を、「(父である)宮崎駿監督が長編作品から引退すると宣言したことが一つのきっかけになっています」と明かした。
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吾朗監督は当時の気持ちとして「ジブリ作品を後世に残していくためにどうしたらいいのかという発想から、ジブリパークにつながり、多くの人にジブリ作品を忘れられないものにしたいという思いがありました」としみじみ。だが、「相変わらず裏切られまして、宮崎駿は長編作品を作っていまして、はしごを外された気持ちでいっぱいです」と本音を吐露した。
11月1日の第1期にオープンするのは、「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリア。吾朗監督は「1期が終わってほっとしたいのですが、2期の工事も佳境でして、ぼーっとしている暇はありません。知事との約束(工期)を守れるようにしたいと思っています」と今の心境を語った。
2期以降の展開について、吾朗監督は「まずは作ったものをきちんと維持していくことだと思います」と慎重な発言も。2005年の愛知万博のパビリオンとして作った「サツキとメイの家」に長期間にわたって多くの来訪者があったことが「ジブリパーク」につながったともいい、「拡大主義に走らずに、あるものをいい状態で維持していくことを心がけたほうがいいと思います」と話しつつも、「大村知事や愛知県の方々から要望をいただければやらざるを得ないのかな? 大変だなあ」とぼやいた。
大村知事は「スタジオジブリのコンテンツは膨大です。ジブリパークが進化、発展していくことはありうる、あるべきだと思っています」と2期のオープン後の展開についての可能性を示唆しつつ、「世界中の皆さんにジブリの世界を楽しんでもらえるようにジブリパークをしっかり作り、育てあげていきたいと思っています」と思いを伝えた。
吾朗監督は「木を切ったり、地形を変えたりすることが少なくて済むように、場所を選んでいます」と自然に配慮していることを明かした。「建物は横に木の1本があることで初めて風景になる」と駿監督がいつも話していたことに言及し、「周りに公園の木々があることで、建物がよく見える、昔からあったように見えるというのは素晴らしいことで、我々が(自然に)気を使ったというより、助けてもらったというのが正確じゃないかと思います」と語った。大村知事は「ジブリのテーマパークでもあり、愛知県の公共の公園施設である。日本で初めてのハイブリッドな施設であると思います」と「ジブリパーク」に対して、自信をのぞかせた。
「ジブリパーク」で11月1日先行オープンする3エリアの入場料金は、「ジブリの大倉庫」が平日は大人2000円、子ども(4歳~小学生)1000円で、土・日・休日は大人2500円、子ども1250円。「青春の丘」と「どんどこ森」は平日、土・日・休日ともに大人1000円、子ども500円。日時指定の予約制。11月分はすでに予定枚数の販売が終了しており、12月分を販売中。2023年1月分は10月21日まで抽選販売の申し込みを受け付けている。第2期の「もののけの里」は2023年秋、「魔女の谷」は2023年度内のオープンを予定。
(C)Studio Ghibli
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