女優の大島優子さんが、仲野太賀さんが主演を務める映画「生きちゃった」(石井裕也監督、今秋公開予定)に出演することが5月14日、分かった。大島さんは、主人公・山田厚久(仲野さん)の妻で、不倫がばれてしまう奈津美を演じる。大島さんは「この作品を通じて、役に“裸”で向き合うことの大切さを学びました。素直に表現したり、素直に受け止めるということ。とてもシンプルなことでありながら、一番大変なんですけど、自分自身から湧き出たものを自分で信じること、そしてそれらを自分でキャッチして、それを表にきちんと出すということを徹底しました」と話している。
ウナギノボリ
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撮影について「常に苦労はありましたけど、石井監督との信頼関係もありましたし、撮影中、その信頼という名の橋は崩れることはなかったから、監督と繋がりながらむき出しであり続けるという、私にとって初めての挑戦でした」とコメント。
石井監督は、大島さんについて「きっと多くの役者が避けるであろう重く苦しい役なのに、大島優子さんはあっさりオファーを受けてくれました。しかも、真っ向から全力で挑んでくれました。本当に尊敬します」と絶賛。
「ある重要なシーンの本番中、突然大島さんにスイッチが入って、その芝居があまりにもすごくて、ひっくり返るほど驚きました。大島さんを見ていて、ゾッとしてきて、演技なのか狂っているのか分からなくなって怖くなりました。こんなのは監督人生で初めての経験でした。きっと大島優子さんがずっと抱えていたものが爆発したんだと思います。その時、大島さんの何かが決定的に変わったと確信しました」と話している。
映画は「夜空はいつでも最高密度の青色だ」(2017年)や「町田くんの世界」(2019年)で知られる石井監督のオリジナル脚本の最新作。山田厚久(仲野さん)と奈津美(大島さん)の夫婦、幼なじみの武田(若葉竜也さん)を通して、現代日本の恐ろしさ、滑稽(こっけい)さ、愛を描く。厚久が、奈津美と見知らぬ男の情事を目撃してしまい、その日を境に厚久と奈津美、武田の関係はゆがんでいくことになる。
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