猫の家政婦が主人公の人気マンガを、俳優の松重豊さん主演で実写化したミニドラマ「きょうの猫村さん」(テレビ東京、毎週水曜深夜0時52分)の主題歌を音楽家の坂本龍一さんが書き下ろし、松重さんが歌唱することが3月30日、明らかになった。主題歌のタイトルは「猫村さんのうた」で、松重さんが歌を披露するのは今回が初めて。また、ドラマの「村田家政婦紹介所」「尾仁子の部屋」のシーンカット、劇中に登場する「ネコムライス」の写真も公開された。
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主題歌の作詞はタブラ奏者のユザーンさんが担当した。映画「蜜蜂と遠雷」(石川慶監督)で劇中音楽を担当し、日本アカデミー賞で優秀音楽賞を受賞した篠田大介さんが、坂本さんと共にドラマの音楽を担当する。
坂本さんは、主題歌のオファーをされた際、「『これはやらねば』と思いました。もちろん、原作が『きょうの猫村さん』だということも大きいですが、松重豊さんが演じると聞いて、この奇抜な企画は、参加する皆が真剣に“悪ノリ”をすることに意義があるんだと思いました」と振り返っている。
作曲には「本来、僕は歌の曲を作るのは苦手なんですが、今回は自分でへたなりに歌いながら、試行錯誤して作りました。覚えやすく、ドラマを見た人も口ずさめるようにと意識しましたが、でも単にホンワカしたものではなく、ひねりもほしい。歌の途中で、Queen(クイーン)のように唐突な転調をして、すぐに何事もなかったのようにパッと戻る。どこか唐突に変なことをしてしまう猫村さんのようじゃないかな」と説明している。
さらに、坂本さんは、松重さんの歌について「初挑戦だと聞いていましたが、深く低い声で音程もしっかりとしていて、とても上手だと思いました。仕上がりも楽曲のイメージにぴったりでした」と語っている。坂本さんが主題歌を担当したことについて、松重さんは「坂本龍一さんの偉大なディスコグラフィーの、小さなバグの一つとして僕の名前が残る奇跡に感謝します」とコメントしている。
「猫村さんのうた」は、初回放送当日の4月8日深夜0時に、各音楽ストリーミングサービス、ダウンロードサイトで配信される。
「きょうの猫村さん」は、ほしよりこさんがウェブで連載をスタート。2005年に書籍化され、累計発行部数は330万部を突破している。昔、自分を可愛がってくれたぼっちゃんを探すべく、家政婦として働くことを決意した猫村さんの日常を描く。
ドラマには、松重さんのほか、濱田岳さん、石田ひかりさん、市川実日子さん、松尾スズキさん、小雪さん、池田エライザさん、水間ロンさん、染谷将太さん、安藤サクラさん、荒川良々さんらが出演。毎話2分半のミニドラマとして描かれる。全24話。地上波放送終了後、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で配信される。
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