MD松尾のヒット解析:GWの売り上げは前年並み スイッチ人気がソフト不足をカバー

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーがヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

ウナギノボリ

 ゴールデンウイークの売り上げはほぼ前年並みとなりました。タイトル不足からソフト市場が足を引っ張ったものの、ニンテンドースイッチの人気で、ハード、アクセサリー市場が好調。結果としての「前年並み」となりました。去年は、「星のカービィ ロボボプラネット」(3DS、任天堂)、「実況パワフルプロ野球2016」(PS4・PS3・Vita、コナミデジタルエンタテインメント)、「妖怪三国志」(3DS、レベルファイブ)あたりが人気でしたが、今年はPS4、Vitaといったソニー勢の新作がなかったのが響いていますね。

 ランキングは、先週に引き続き「マリオカート8 デラックス」(NS、任天堂)がトップ。極めて順調な売れ行きで、ローンチタイトルの「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」(同)の販売を阻害していないのがいいですね。2位以下には「モンスターハンターダブルクロス」(3DS、カプコン)、「ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッションX」(3DS、バンダイナムコエンターテインメント)が続きました。「ドラゴンボールヒーローズ」は最初欠品してしまったせいで、機会ロスが発生していますね。

 ◇今週の動き

 連休明けということで、静かな週になりそう。「マリオカート8 デラックス」が首位をキープするでしょう。新作では「進撃の巨人 死地からの脱出」(3DS、コーエーテクモゲームス)が人気を集めそう。現在アニメ版が放送されていることもあって、露出も多く期待しています。

 ◇ランキングは次の通り(1~7日・TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 マリオカート8 デラックス(NS)
2位 モンスターハンターダブルクロス(3DS)
3位 ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッションX(3DS)
4位 ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王(3DS)
5位 ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(NS)
6位 ダークソウル3 THE FIRE FADES EDITION(PS4)
7位 プロ野球 ファミスタ クライマックス(3DS)
8位 ニーア オートマタ(PS4)
9位 ワンツースイッチ(NS)
10位 マリオスポーツ スーパースターズ(3DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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