集英社のマンガ誌「週刊少年ジャンプ」などが主催するマンガ新人賞「第91回手塚賞」で、坂東直さんの「Real haunted HOUSE(リアルハウンテッドハウス)」が入選したことが1日、分かった。同賞に入選作が生まれるのは約9年ぶり。同作は、山奥にある廃墟を舞台に、訪れる人を驚かせることに喜びを感じる幽霊・貴喜と、貴喜と出会った女子高生・マナカが織りなすストーリーで、集英社によると、キャラクター、見せ場、演出力が評価され、入選にいたったという。入選作は4日発売のマンガ誌「ジャンプスクエア」8月号に掲載される。
ウナギノボリ
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坂東さんは香川県出身、神奈川県在住の20歳男性。好きなマンガは「NARUTO-ナルト-」「ONE PIECE」「うえきの法則」「SKET DANCE」。「人を驚かすっていうマンガを描いたのですが、担当さんから結果の電話をいただいた時は自分が一番驚かされました。もちろんうれしい気持ちはあるのですが、ここが新しいスタートラインだなとひしひしと感じたので、慢心せず気を引き締めて、もっと面白いマンガを描いていけるよう頑張ります」とコメントしている。坂東さんには、副賞として200万円などが贈られる。
審査員を務める「ONE PIECE」の作者・尾田栄一郎さんは今回の入選作を「面白い。キャラクターも見せ場もうまく作られていて感動が届いた」と評価。「週刊少年ジャンプ」の瓶子吉久編集長は「決して絵がうまいわけではないが、考えて描いているのが伝わる」と話している。
手塚賞は、1971年に手塚治虫の業績をたたえ、才能ある新人の発掘を目的に創立。ストーリーマンガとギャグマンガを募集してきたが、74年に赤塚不二夫を審査委員長に迎え、ギャグ部門を独立させて「赤塚賞」を新設した。募集は両賞とも年2回行っており、手塚賞は諸星大二郎さんや荒木飛呂彦さん、冨樫義博さん、井上雄彦さん、尾田さんらを輩出してきた。
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