西島秀俊:役所広司の演技に“降参”? 「僕はどこまでいっても人間」

「クリーピー 偽りの隣人」公開記念のトークショーに登場した西島秀俊さん
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「クリーピー 偽りの隣人」公開記念のトークショーに登場した西島秀俊さん

 俳優の西島秀俊さんが21日、東京都内で行われた主演映画「クリーピー 偽りの隣人」(黒沢清監督)公開記念トークショーに役所広司さん、黒沢監督と登場した。西島さんは、黒沢作品の中での役所さんの演技を「最初は人間なんだけど、最終的にはよく分からない、人間を超えたモノになる。それは役所さんにしかできない気がする」と絶賛。役所さんが主演した黒沢監督の「CURE(キュア)」(1997年)を引き合いに出し「比べられることがあるんですけど、ちょっと勝負にならない。僕はやっても、どこまでいっても人間だな、という感じがする」と先輩を前に白旗をあげる一幕もあった。

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 黒沢監督の「ニンゲン合格」(1999年)で西島さんと共演した縁での出席となった役所さんは、「クリーピー」を2回見たといい、「エンターテインメントとしてすごいよくできた作品だと思う。解釈の余白みたいなのを与えてくれて、もう一回見てみようかな、という気にさせられる。俳優さんたちも、こういう内容の映画だけど、のびのびとお仕事されている感じがあった」と絶賛。西島さんについても「『ニンゲン合格』で一緒に仕事をして、なぜ黒沢さんがキャスティングしたのかよく分かる。あまりテレビに出なかったのが最近は一生懸命テレビに出て頑張ってますけど、これから映画を中心に、黒沢さんの作品で40、50代でまだまだやれる作品があると思うので、いちファンとして楽しみにしてます」とエールを贈った。

 また、撮影について聞かれた西島さんは、「大変だったという印象はないんです」と吐露。「香川(照之)さんと対決するところも、ラストシーンも、大変だったと思うんですけど、すごく疲労困憊(こんぱい)して帰りにぐったり、という感じではなく、高揚して『いいシーン撮れてる撮れてる』と楽しかった思いが強いですね」と語った。

 「クリーピー」は、第15回日本ミステリー文学大賞で新人賞を受賞した前川裕さんの小説が原作。元刑事で犯罪心理学者の高倉(西島さん)が、元同僚から依頼された一家失踪事件の分析に挑みつつ、自身も“奇妙な隣人”によって別の謎に巻き込まれていく……というストーリー。西島さん、竹内結子さん、香川さん、東出昌大さん、川口春奈さんらが出演している。

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