タレントの黒柳徹子さんの半生を描いた満島ひかりさん主演のドラマ「トットてれび」(NHK総合)が30日スタートする。テレビと共に歩んだ黒柳さんと、森繁久彌さん、渥美清さんら昭和のスターたちの交流が、豪華キャストで描かれる。毎回のラストで、テレビ草創期を飾った名曲を現代風にアレンジして、ミュージカル仕立てで披露されるのも見どころだ。
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「トットてれび」は、黒柳さんのエッセー「トットひとり」「トットチャンネル」が原作。ドラマは、テレビ放送が始まった1953(昭和28)年、NHK専属テレビ女優第1号となって以来、テレビとともに歩み続けてきた黒柳さんと、森繁久彌さん、渥美清さん、向田邦子さんらテレビ界を築いた人々との交流を中心に、黒柳さんの玉ねぎヘア誕生の瞬間や1年間のニューヨークでの留学生活も描かれる。
キャストは、黒柳さんを満島ひかりさん、渥美さんを中村獅童さん、向田邦子さんをミムラさん、森繁久彌さんを吉田鋼太郎さん、坂本九さんを「関ジャニ∞」の錦戸亮さんが演じる。ほかに、濱田岳さんや安田成美さん、大森南朋さん、武田鉄矢さん、吉田栄作さん、岸本加世子さんら豪華キャストが出演。小泉今日子さんがドラマの語りを務めるパンダを担当、黒柳さん自身も未来から現れた「百歳の徹子さん」として登場する。黒柳さんも「すごく似ている」という玉ねぎ頭の満島さんが、華麗なコスチュームでおしゃれな黒柳さんを演じる。
ゲスト出演には、第2回で、伝説のバラエティー「夢であいましょう」に出演するアイドルグループ「スリーバブルズ」を元「モーニング娘。」の高橋愛さん、田中れいなさん、久住小春さん、生ドラマ「若い季節」に出演する「クレージーキャッツ」の植木等さん、ハナ肇さん、谷啓さんを、お笑いトリオ「我が家」の坪倉由幸さん、杉山裕之さん、谷田部俊さんが演じ、永六輔さん役で新井浩文さん、E.H.エリックさん役で「パックンマックン」のパトリック・ハーランさんなどが続々登場する。
脚本は、NHK朝のテレビ小説「花子とアン」や「ハケンの品格」(日本テレビ)、「ドクターX〜外科医・大門未知子」(テレビ朝日)など、強く魅力的な女性を描いてきた中園ミホさん。演出と音楽は、朝ドラ「あまちゃん」や土曜ドラマ「64」の井上剛さんと大友良英さんの名コンビが担当する。笠置シズ子さんの「買い物ブギ」を「EGO-WRAPPIN'」の中納良恵さん、坂本九さんの「上を向いて歩こう」を錦戸さんが披露するほか、クレージーキャッツの「スーダラ節」など昭和の名曲がミュージカル仕立てで楽しめる。
第1話は、昭和28年、徹子は、NHKがテレビ放送開始のため募集した専属俳優に応募する。試験は失敗続きだったが、なぜか合格した徹子は、ラジオやテレビの番組にエキストラとして出演するが、目立ちすぎて叱られてばかり。ディレクターの伊集院(濱田さん)から「個性が邪魔だ」と言われるが、新しい放送劇のオーディションを受けた徹子に、劇作家・飯沢(大森さん)が意外な一言を……というストーリー。
「花子とアン」の制作も務めた加賀田透エグゼクティブ・プロデューサーは「黒柳さんの人生を描くことはテレビの歴史を描くことに他ならない」と語り、すべて生放送だった時代、何もないところから作り出すテレビ草創期を「自由に、大胆に、いろいろな挑戦をしながらドラマを作っている」という。NHKで実際に放送された白黒映像も随所に織り込み、テレビの歴史を作ってきた黒柳さんの“伝説”を、笑いあり、涙ありで描く。バラエティー感あふれるドラマに注目だ。
放送は30日から毎週土曜午後8時15分。全7回。
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