春のドラマ見どころ(下):晩婚問題のラブコメ続々 あさ、千代も登場 徹子にクドカン

連続ドラマ「早子先生、結婚するって本当ですか?」の制作発表会見に登場した松下奈緒さん
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連続ドラマ「早子先生、結婚するって本当ですか?」の制作発表会見に登場した松下奈緒さん

 4月にスタートした春ドラマ。ゴールデン、プライム帯は、豪華キャストが出演する話題作がズラリと並ぶ。第2弾は、社会問題になっている晩婚・未婚をテーマにしたラブコメ3作、大人ラブストーリーに、黒柳徹子さんのエッセーのドラマ化、クドカン脚本、バラエティーに富んだラインアップを紹介する。

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 ◇午後10時は・大野、松下奈緒、中谷美紀が“恋愛弱者”に

 まず、社会問題化している草食男子や未婚・晩婚化など恋愛、結婚をテーマに、ラブコメディー3本が水~金曜日午後10時に連日放送される。水曜は「嵐」の大野智さんの主演の「世界一難しい恋」(日本テレビ系、13日スタート初回10分拡大)。物語は、金はあるが、性格に難があり、恋を経験したことがないという主人公、34歳独身のホテル経営者・鮫島零治が、低すぎる恋愛テクニックを駆使して初恋の女性を追いかける奮闘を描く。初恋の女性・美咲役で、今世紀最高の期間視聴率を記録したNHK連続テレビ小説「あさが来た」でヒロインあさを演じた波瑠さんが早速登場。同じく「あさが来た」で番頭・亀助を演じた三宅弘城さんが、今度は美咲の上司役で登場するのも話題だ。

 木曜は、松下奈緒さん主演の「早子先生、結婚するって本当ですか?」(フジテレビ系、14日スタート)。立木早子さんの4コマエッセーマンガが原作で、34歳の結婚を意識していない独身の小学校教師・早子(松下さん)が運命の結婚相手を見つけるべく奮闘する……というストーリー。松下さんが、髪を約30センチ切り、ショートカットになって演じる“女子力ゼロ”の独身女性教師ぶりに注目。早子の同僚で“婚活同盟”を結ぶ独身教師役を貫地谷しほりさん、八嶋智人さん、佐藤仁美さんが演じ、「あさが来た」でヒロインの娘・千代を演じた小芝風花さんも保健教師役で出演する。

 金曜は、中谷美紀さん主演の「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」(TBS系、15日スタート初回15分拡大)だ。「夢をかなえるゾウ」の水野敬也さんの「スパルタ婚活塾」(文響社)が原案。中谷さん演じる39歳・独身・年収1500万円で、「結婚しようと思えばいつでもできる!」と高をくくっている開業医・橘みやびが、超毒舌な割烹料理店の店主・十倉(藤木直人)から、“美人・キャリア・アラフォー”という三重苦を背負った“恋愛弱者”だと指摘され、十倉からスパルタ恋愛術を学ぶ。ドラマ「夜行観覧車」「Nのために」などの新井順子さんがプロデュースし、脚本は映画「電車男」「ヘルタースケルター」の金子ありささんが務める。

 ◇NHKは大石静脚本に徹子さんドラマ

 NHKは、石田ゆり子さん主演の「コントレール~罪と恋~」(金曜午後10時、15日スタート)と、満島ひかりさんが黒柳徹子さんを演じる「トットてれび」(土曜午後8時15分、30日スタート)。「コントレール」は、「セカンドバージン」の大野静さんが脚本で、無差別殺人事件で夫を失った文(石田さん)が、偶然出会った男と恋に落ちるが、それは夫を殺した張本人だった……という切ないラブストーリー。無差別殺人事件に巻き込まれ、犯人と格闘した際に文の夫を過失で殺めてしまう瞭司を井浦新さんが演じる。

 「トットてれび」は、黒柳さんのエッセーを原作に、テレビ放送が始まった昭和28(1953)年にNHK専属テレビ女優第1号となった黒柳さんが、森繁久彌さん、渥美清さん、坂本九さん、向田邦子さんらテレビ界を築いた人々と交流する姿が描かれる。徹子さんの玉ねぎヘア誕生の瞬間や華麗なコスチュームも再現。徹子さんが愛するパンダの姿を借りて、小泉今日子さんが語りを務め、黒柳さん自身も未来から現れた「百歳の徹子」として出演する。

 ◇テレ東金曜8時 谷原章介が医療事故の謎に迫る

 大人向けラインアップでおなじみのテレビ東京「金曜8時のドラマ」は、谷原章介さん主演の「ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~」(22日スタート)だ。架空の組織「医療事故調査委員会」の調査員たちが医療事故の裏に潜む闇を暴く一話完結形式の医療ミステリー。完全オリジナル脚本で、谷原さん演じる第7班の班長、華岡慧が一癖も二癖もあるメンバーたちとチームを組み、さまざまな医療事故の謎に迫るというストーリー。司会者として活躍する谷原さんが、クールだが秘めた情熱を燃やす正義のドクターをどう演じるかが見どころだ。

 ◇日テレ 福士蒼汰・土屋太鳳のラブコメ、クドカン脚本の「ゆとり」ドラマ

 日本テレビの週末は、福士蒼汰さん主演の「お迎えデス。」(土曜午後9時、16日スタート)と、岡田将生さん主演、宮藤官九郎さん脚本の「ゆとりですがなにか」(日曜午後10時半、17日スタート)。「お迎えデス。」は田中メカさんの少女マンガが原作。工学部のオタク系大学生の円(福士さん)が幽霊が見えるようになってしまい、猪突猛進型の女子大生の幸(土屋太鳳さん)とともに、ピンクのうさぎの着ぐるみを着た「ナベシマ」ら“死神”の力を借りて、この世に思いを残した幽霊を成仏させるという不思議なアルバイトをする……というストーリー。タイプの違う2人のラブコメが見ものだ。

 「ゆとりですがなにか」は、マイペースで食品会社から居酒屋店主に出向になった坂間正和(岡田さん)と、小学校教師・山路一豊(松坂桃李さん)、風俗店の呼び込みで東大を目指して11浪中の道上まりぶ(柳楽優弥さん)は、1987年生まれのアラサー男で、「野心」「競争意識」「協調性」がないといわれた“ゆとり第一世代”。そんな3人が仕事や恋や友情に迷いながらも懸命に立ち向かう姿が描かれる。正和の同僚・宮下茜を安藤サクラさん、3人をつなぐ「レンタルおじさん」を吉田鋼太郎さんが演じている。宮藤さんの描くゆとり世代の人間ドラマに注目だ。

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