杏:「剣客商売」で男装の女剣士に 北大路欣也主演で今夏SPドラマ化

「剣客商売 御老中暗殺(仮題)」に出演する(左から)斎藤工さん、杏さん、北大路欣也さん、貫地谷しほりさん
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「剣客商売 御老中暗殺(仮題)」に出演する(左から)斎藤工さん、杏さん、北大路欣也さん、貫地谷しほりさん

 故・藤田まことさんが主演した人気時代劇シリーズ「剣客商売」が、2年半ぶりにフジテレビでドラマ化され、モデルで女優の杏さんが男装の女剣士・三冬を演じることが、明らかになった。また藤田さんが演じた主人公・秋山小兵衛を北大路欣也さん、小兵衛の妻となるおはるを貫地谷しほりさん、小兵衛の息子・大治郎を斎藤工さんが演じることも、明らかになった。5月初旬から撮影を始めて、すでにクランクアップしており、「剣客商売 御老中暗殺(仮題)」として、今夏に放送される予定。

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 「剣客商売」は、「鬼平犯科帳」「仕掛人・藤枝梅安」と並ぶ池波正太郎の代表作の一つで、1800万部以上を売り上げている時代小説。ドラマは98年10月~10年2月に、藤田さん主演で5回の連続ドラマと6回のスペシャルドラマが放送された。今回は「鬼平犯科帳スペシャル 高萩の捨五郎」(10年、フジテレビ系)、「土曜時代劇 隠密八百八町」(11年、NHK)などを手がけた金子成人さんが脚本を担当。ほかに田沼意次を國村隼さん、町医者・小川宗哲を古谷一行さんが演じる。

 北大路さん演じる小兵衛は、江戸屈指の剣の達人で60歳に近い年齢ながら息子よりも若い娘・おはるを妻にし、悠々自適、軽妙洒脱(しゃだつ)に生きるという役どころ。池波作品のファンだという北大路さんは「僕が通ってきた時代劇の道は直球の役が多かった。小兵衛は球種がいくつあるか分からないぐらい、いろんな投球をする人物なので、僕にとって今回はある意味で挑戦」とコメント。また杏さん演じる三冬、貫地谷さん演じるおはるから思いを寄せられるという設定を「年を取ってからの最大の喜びじゃないでしょうか。役とはいえ、いい思いをさせていただいています」と喜んでいる。

 “歴女”として知られ、池波作品のファンでもある杏さんは「今回お話をいただいて本当にうれしく光栄」といい、「(作品のファンの)みなさんの三冬像になるべく近いような、また生き生きとした三冬をやらせていただきたい」と意気込んでいる。杏さんは今作で初めて殺陣に挑戦。また貫地谷さんは「父が『剣客商売』の大ファンで、家族がとにかく大喜び」と明かし、「演じていくうちに小兵衛さんが可愛く思えてきて楽しく撮影できた」とコメントしている。斎藤さんは出演を「すごく恐縮してしまったと同時に自分を選んでくれた方を信用しようと、自分を信じて大治郎を演じました」と語っている。

 同局編成部で企画を担当した成河広明さんは「日本を代表する俳優であり、時代劇の大スターの北大路さんだからこそ、まったく新しい秋山小兵衛を作り出していただける」と北大路さんの起用の理由を明かし、「時代劇というジャンルを超え、とても見応えのある人間ドラマが誕生した」と自信をのぞかせている。(毎日新聞デジタル)

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