解説:「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」を彩る楽曲 “20年前と現在”つなげる

「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の主題歌「FREEDOM」のジャケット
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「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の主題歌「FREEDOM」のジャケット

 人気アニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの完全新作劇場版「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」。西川貴教さんが「西川貴教 with t.komuro」名義で主題歌「FREEDOM」を担当するなど、これまで「SEED」シリーズの楽曲を担当してきた豪華アーティストが再集結したことも話題になっている。「SEED FREEDOM」を彩る楽曲について解説する。

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 ◇西川貴教×小室哲哉 豪華“ガンダムコラボ”

 「機動戦士ガンダムSEED」は2002年10月~2003年9月に放送され、続編「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」が2004年10月~2005年10月に放送された。「SEED FREEDOM」は「SEED DESTINY」の続編で、福田己津央監督らテレビアニメのスタッフが再集結した。劇場版は、2006年に制作が発表されたものの、その後は長らく続報が途絶えていた。発表から約18年の時を経て、1月26日に公開されたことも話題になっている。

 「西川貴教 with t.komuro」名義で主題歌「FREEDOM」を担当する西川さんは「SEED」のオープニングテーマ(OP)「INVOKE -インヴォーク-」、「SEED DESTINY」のOP「ignited -イグナイテッド-」なども担当してきた。小室哲哉さんがプロデュースした楽曲で、西川さんと小室さんがタッグを組むのは初めて。

 小室さんがメンバーの「TM NETWORK」は、1988年に公開された劇場版アニメ「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主題歌「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」を担当しており、豪華“ガンダムコラボ”を実現した。

 西川さんは同シリーズに声優としても出演しており、「SEED」でミゲル・アイマン、「SEED DESTINY」でハイネ・ヴェステンフルスを演じた。「SEED」シリーズとの関わりが深く、イベントで新曲について「自分にとっての20年の思いを封じ込めた」「(この約20年で)世界も変わったと思う。日本のアニメという表現で平和のメッセージを届けていきたいと思います」と特別な思いを語っていたのも印象的だった。

 ◇玉置成実は当時14歳 “再会”への思い

 「SEED FREEDOM」のオフィシャルサポーターソング「Reborn」を担当するのが玉置成実さんだ。玉置さんは、2003年に「SEED」のOP「Believe」でデビューし、同作のオープニングテーマ(ED)「Realize」、「SEED DESTINY」のED「Reason」、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 砕かれた世界」のED「Result」を担当してきた。ちなみに「Believe」が発表された当時、玉置さんは14歳だった。

 デビューによって14歳の少女の人生が劇的に変化したといい、インタビューで新曲について「『SEED』との再会でもありますし、デビュー当時のスタッフの方とまたご一緒させていただき、そこでの再会もありました。『SEED』を応援してくださっている皆様との再会でもあります。聴いていただいた皆さんの気持ちを当時に戻すような楽曲になればうれしいです」と思いを明かしていた。

 ◇See-Saw19年ぶり新曲 中島美嘉も

 石川智晶さん、梶浦由記さんによる音楽ユニット「See-Saw」がED「去り際のロマンティクス」を担当したのもファンにはうれしいところだろう。「See-Saw」は「SEED」のED「あんなに一緒だったのに」、「SEED DESTINY」のED「君は僕に似ている」を担当してきたことで知られており、「SEED」シリーズのEDを担当するの3作目。新曲は同ユニットの約19年ぶりの新曲となったことも話題になっている。

 福田監督は、同曲について「どこか幻想的な梶浦さんの曲と、強いテーマを感じさせる石川さんの歌詞が見事な世界観を描き出しており、20年前の『機動戦士ガンダムSEED』の世界と現在(いま)がつながったように感じました」とコメントしていた。

 小室哲哉さんが作詞、作曲、編曲を担当した挿入歌「望郷」を歌うのは中島美嘉さんだ。中島さんは「SEED」のエンディングングテーマ、「機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙 HDリマスター」の主題歌「FIND THE WAY」を担当していることでも知られており、同曲は中島さんにとって初のアニメソングだった。

 いずれの楽曲にも各アーティストの“約20年の思い”が込められている。福田監督が話すように「20年前と現在」をつないでいることは間違いない。

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