反町隆史:「役者としてはすごくハードルが高い」 新境地“うだつが上がらない”役へのアプローチ

1月18日スタートの連続ドラマ「グレイトギフト」で主演する反町隆史さん=テレビ朝日提供
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1月18日スタートの連続ドラマ「グレイトギフト」で主演する反町隆史さん=テレビ朝日提供

 1月18日にスタートするテレビ朝日系連続ドラマ「グレイトギフト」(木曜午後9時)で主演を務める反町隆史さん。2015~22年に出演していた「相棒」以来の同局系ドラマ出演で、これまでの反町さんのイメージを覆すような“うだつが上がらない病理医”役で新境地に挑む。「自分とはまったく違う」という役にどのようにアプローチしているのか、今作の役作りについて話を聞いた。

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 ドラマは、TBS系「マイファミリー」(2022年)、「ラストマン-全盲の捜査官-」(2023年)などを手掛けてきた人気脚本家・黒岩勉さんのオリジナル作。「サバイバル医療ミステリー」と銘打ち、新たに発見された殺人球菌「ギフト」を巡る病院内の権力争いを描く。

 黒岩さんの脚本について「もともと福山雅治さんがやっていた『ラストマン』を見ていたのですが、ストーリーが重厚でいて、一つ一つの伏線回収が丁寧」と語る反町さん。「今作でも衝撃的な出来事が次々と起こるのですが、きっちりとうまく着地させているのが素晴らしいな、と思います。“サバイバル医療ミステリー”ということで、これまでにない医療ドラマに、撮影前から楽しみにしていました」と絶賛する。

 今作が初めての医療ドラマ出演。「演じる病理医はまったく想像もできない職業だったので、監修してくださっている先生の説明を受けたり、本を読んで勉強しました。そこで感じたのは“死と向き合う仕事”だということ。僕の勝手な印象なのですが、監修の先生を見たとき、本当に好きじゃなかったらこの仕事はできないな、とも思いました。その“好き”という感情を理解するのが、自分の中でまず難しい部分でした」と話す。

 演じる藤巻は、医科大付属病院の病理医。50歳とベテランの域だが、うだつが上がらず、優柔不断でコミュニケーションが苦手な性格もあって、院内では周囲から見下されている。元看護師の麻帆(明日海りおさん)と結婚しているが、夫婦仲も今では最悪。だがその人生は殺人球菌「ギフト」の発見で激変し、ギフトを巡る激しい院内闘争に巻き込まれていく。

 50歳と実年齢は同じだが、スタイリッシュな反町さんのイメージとはかけ離れている人物。これまで反町さんが演じてきた人物とも異なるように感じるが、反町さんも「等身大の自分とはまったくない設定の人物」と笑う。

 「なので自分自身が100パーセント、歩み寄っていかなければいけない役です。人の目を見て話すような人ではないので、目線の動かし方を工夫したり……。自分の考えていることと、演出の考えが違っているところもあるので、監督とは事細かにお話をしています。とにかく表現するのが難しい役、役者としてはすごくハードルが高いです」

 だが「難しくても、演じるのは楽しい」と充足感をにじませる。

 「台本を読んで、いろいろ悩むこともあります。ただやればやるほど、確実に自分のものになっていく過程は楽しいですね。自分とはまったく違う人を演じるのも、役者としての醍醐味(だいごみ)だと思います」

 今作の序盤では、藤巻の“葛藤”を意識して演じた。

 「病理医という仕事に誇りを持っていた藤巻が、家族のためにやむを得ず殺人球菌を培養する判断を下さなければならない。その葛藤が視聴者の方に伝わってくれればいいなと思います」

 自身もまだ「物語の結末を聞いていません」という反町さん。「非常に重厚な医療ミステリー。真犯人は誰なのか、ぜひ謎解きも楽しんでいただきたいです」と呼び掛けた。

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