落語家の桂宮治さんが、4月4日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。落語との出会いや、31歳で桂伸治さんに入門した際のエピソードを語った。
ウナギノボリ
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現在46歳の宮治さんは、30歳の時にYoutubeで初めて落語を見て感銘を受けたという。「桂枝雀師匠(故人)の『上燗屋(じょうかんや)』というネタ。人生で初めて落語と触れたのがそれだったんです」。満員御礼の立ち見の寄席で客が涙を流して大笑い。そんな落語を演じる枝雀さんを見て「こんな人になりたいって思いました」と熱く語った。
初めて訪れた寄席で出会ったのが、のちに宮治さんの師匠となる桂伸治さんだった。「(舞台の)袖から出囃子(でばやし)にのって出てきた師匠を見た瞬間、体に電気が走って、この人だ! って。人生で一目ぼれしたのは、うちの師匠だけ」と目を輝かせた。
当時、宮治さんは化粧品の移動販売のトップ営業マンだったが、「やりたいことが見つかるならやりなよ」という妻・明日香さんの後押しもあり、仕事を辞めて、31歳の時に伸治さんに入門。「奥さんを連れてきなさい」と言われ、2人で伸治さんの元を訪れると、伸治さんは「噺家(はなしか)なんて金もうけできる商売じゃない。今からでも遅くないからやめなさい」と2人を必死で説得したという。
それでも2人は諦めない。伸治さんは「ここまで説得したけど、本当に君の旦那さんを落語家にしちゃっていいのかい?」と明日香さんに問いかけた。明日香さんは手をついて「よろしくお願いします」と頭を下げたという。
宮治さんは「その時のことを思い出すとちょっと今でも(こみ上げてくる)」と声を震わせた。「自分の実力なんかこれっぽっちもないと謙遜ではなく本気で思っていて、『笑点』のメンバーになれた時も、先輩もスタッフの方々、かみさんも師匠も、落語に出会わせてくれた枝雀師匠も含めて、皆さんのおかげでここまで引っ張り上げてもらえた。人との出会いってすごくありがたいですね」としみじみ語った。
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