人気SF映画「スター・ウォーズ」シリーズのアニメプロジェクト「スター・ウォーズ:ビジョンズ」の「THE TWINS」「The Elder」のカットが公開された。日本のアニメ制作会社が全9作のオリジナル短編アニメを制作するプロジェクトで、「THE TWINS」「The Elder」はトリガーが制作した。公開されたカットには、「THE TWINS」の双子の暗黒卿のAm(アム)、Karre(カレ)のバトルシーン、人気キャラクターのストームトルーパー、「The Elder」の赤いライトセーバーを手にして青い光を操る老人が描かれている。
ウナギノボリ
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「THE TWINS」は、ダークサイドの力によって生み出されたAm、Karreが、銀河帝国の残党を率いてシスの復権、銀河帝国の再建をもくろむ……というストーリー。同作を手がける今石洋之監督は、「自分が最初に『スター・ウォーズ』に出会った時の感動を再現しつつ、これから新たに『スター・ウォーズ』に触れる人たちにも同じ感動を伝えられるような作品を目指しました」とコメントし、「我々の生み出したキャラクターたちがいつか正史に登場したらうれしい」と語った。
今石監督はKarreを演じる榎木淳弥さんについて「以前、自分の監督作品に出演いただいた経験もあり、何も言わずとも作品が望むテイストを理解してくれている心強さがありました」と話し、「英語吹き替え版は昔の海外ドラマ『天才少年ドギー・ハウザー』の主演を務めたニール・パトリック・ハリスが演じてくれるのがうれしいですね。彼の音声はまだ聞けていないので、楽しみにしています」とコメントを寄せた。
「The Elder」は、ジェダイマスターのタジン、パダワンのダンが、小型のスターシップで惑星ハボに降り立った老人の調査を開始する……というストーリー。同作の大塚雅彦監督は「スター・ウォーズ」がきっかけで映画の道を志したといい、「シンプルなプロット。最先端の映像。優れたデザイン。魅力的なキャラクター。神がかったBGM、印象的なサウンドエフェクト、タトゥイーンの夕陽。魅力を数え上げたらきりがありませんが、ついつい口まねのSEつきでライトセーバーを起動したくなるような、心の中にある『やりたいこと。見たいもの』を具現化してくれるからこそ『スター・ウォーズ』に魅力を感じるのだと思います」と語った。
大塚監督は「アクション要素は必ず入れたいと思ったのですが、アニメーションの特性を考えると戦闘機や戦艦の戦いよりもライトセーバー戦の方が向いているだろうと考えました。好みだけで言うともっと活劇要素を盛り込みたかったのですが、十数分の短編でそれをやってしまうと登場人物を描くための時間が足りなくなるので主人公たちの性格や関係性を描写しつつアクションも入るプロットを意識しました。マスターとパダワンの関係性はこれまでの作品とも違和感がないように気をつけたつもりです。ライトセーバー戦の殺陣、特に斬り合いが始まる前の対峙(たいじ)する瞬間の緊張感などに日本の時代劇の雰囲気を意識しました」とコメント。
作品の時代設定を「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」以前に設定した理由を「この作品から『スター・ウォーズ』に入ってきてくれるファンを意識したから」と話し、「予備知識がなくても理解できる内容になっています。そこからジェダイ騎士やシスに興味が湧いたらぜひ映画も見てほしいです」と語った。
トリガーの代表取締役社長も務める大塚監督は、同作を最後の監督作と公言しており、「若いスタッフも育ってきて本当に経営や育成にシフトすべきかと考えていたところにこのお話をいただき、区切りとするならこれ以上ない作品だと考えた」と明かした。
「スター・ウォーズ:ビジョンズ」は、神風動画、キネマシトラス、サイエンス SARU、ジェノスタジオ、スタジオコロリド、トリガー、プロダクション I.Gが参加するアニメプロジェクト。9月22日から動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で配信される。
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