俳優のウィル・スミスさんの主演映画「ジェミニマン」(アン・リー監督)が、10月25日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)ほかで公開される。引退を決意した伝説のスナイパーが正体不明の暗殺者に狙われ、その正体が若き日の自分のクローンと知ったことで巻き込まれる騒動を描く。現代のスミスさんと、最新デジタル技術で実現した「23歳のウィル・スミス」の共演に注目だ。
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引退を決意した伝説のスナイパーのヘンリー(スミスさん)が何者かの襲撃を受ける。自身の監視役だった潜入捜査官のダニー(メアリー・エリザベス・ウィンステッドさん)と行動を共にするうちに、襲撃者の正体はヘンリーのクローンと突き止める。やがて、2人はクローンを作る謎の秘密機関「ジェミニ」の陰謀に巻き込まれ……。
日本語吹き替え版では江原正士さんがヘンリー、菅野美穂さんがダニー、山寺宏一さんがクローンの声を担当している。
最大の見どころは、最新技術を駆使して製作された映像だ。4Kの3D&120フレームのカメラで撮影されたアクションシーンは、見たこともないようなスピード感と迫力。新感覚の映像体験を堪能できる。特にバイクチェース&バトルシーンは圧巻だ。23歳のウィル・スミスの完成度もハイレベルで、実際に人間が演じているかのようなリアリティーに驚かされた。
ヘンリー役のスミスさんの演技が味わい深く、どこか哀愁を漂わせるたたずまいは、クローン技術の恐怖や悲しみという作品テーマを如実に表現。若き日の自分と対峙(たいじ)した先に出したヘンリーの決断には考えさせられた。(遠藤政樹/フリーライター)
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