今年流行した言葉を決める「2017ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、発表され、選考委員を務めるマンガ家のやくみつるさんが授賞式に出席した。今年の流行語でスポーツ関係の言葉がなかったことについて「『髄液漏れ』とか『万歳三唱』とか、かなりセンセーショナルな言葉が出てきたのに、いささか遅きに失した感があって、すくいきれなかったのが残念です」と、日馬富士関の引退にまで発展した暴行事件の関連語を引き合いに出して、笑いを誘った。
ウナギノボリ
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委員の1人で歌人の俵万智さんは「今年は豊作という印象はなかった」と話し、「テレビドラマの大ヒットやスポーツ界からの言葉が少なかったのが要因かなと感じます。相変わらずネットから生まれて消費される言葉が多いとも感じます」と今年の印象を振り返った。
今年はブルゾンちえみさんや加藤一二三さんなど、著名人がのきなみ欠席し、例年に比べて華やかさに欠ける授賞式だったが、女優でエッセイストの室井滋さんは「今年の流行語ってなんだったかなって思った1年間でした。また、想像している言葉でどなたに来てもらうのかが、すごく難しい問題で選考委員も悩んでいました」と話した。
年間大賞は、SNSの「インスタグラム」にアップする食べ物、ファッション、風景といった写真の見栄えを意味する「インスタ映え」と、森友学園問題で注目を浴びた「忖度(そんたく)」の二つが選ばれた。このほか、トップテンにはお笑いタレントのブルゾンちえみさんのネタ「35億」や、6月に現役棋士を退いた加藤一二三・九段の愛称「ひふみん」などが選出された。
今年は、「選考委員特別賞」も選出され、6月に将棋の藤井聡太四段が打ち立てた公式戦の新記録「29連勝」と、9月に陸上男子100メートルの桐生祥秀選手がマークした日本新記録のタイム「9.98」が受賞した。
同賞は1984年にスタートし、毎年12月上旬に発表。「現代用語の基礎知識」(自由国民社)の収録語を中心に編集部などで候補語を選出する。選考委員会は、やくさん、俵さん、室井さん、姜尚中・東京大学名誉教授、「現代用語の基礎知識」編集部長の清水均さんで構成されている。
インスタ映え(CanCam it girl)▽35億(ブルゾンちえみ)▽Jアラート(クリス・ブロード)▽睡眠負債(枝川義邦)▽忖度(稲本ミノル)▽ひふみん(加藤一二三)▽フェイクニュース(清原聖子)▽プレミアムフライデー(プレミアムフライデー推進協議会)▽魔の2回生(森山志乃芙)▽○○ファースト(受賞者なし)
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