注目映画紹介:「ちょっと今から仕事やめてくる」 福士蒼汰と工藤阿須加が伝える働くこと、生きる意味

「ちょっと今から仕事やめてくる」のメインビジュアル (C)2017 映画「ちょっと今から仕事やめてくる」製作委員会
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「ちょっと今から仕事やめてくる」のメインビジュアル (C)2017 映画「ちょっと今から仕事やめてくる」製作委員会

 俳優の福士蒼汰さんと工藤阿須加さんが出演する映画「ちょっと今から仕事やめてくる」(成島出監督)が27日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開される。北川恵海さんの同名小説が原作。ブラック企業に就職した新入社員が、幼なじみと名乗る風変わりな男との出会いによって、人生で大切なものに気づいていくヒューマン作だ。“爽やか路線”の福士さんと工藤さんの、いつもとはちょっと違う表情に注目だ。

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 ブラック企業に就職してしまった新入社員の青山隆(工藤さん)は、ある日、駅のホームから落ちそうになったところを、小学生のとき同級生だったというヤマモト(福士さん)に助けられる。青山にヤマモトの記憶はなかったが、彼と付き合い始めたことで、青山の生活は公私ともに充実していく。ある時青山は、ヤマモトが3年前に自殺していたことを知り……というストーリー。黒木華さん、小池栄子さん、吉田鋼太郎さんらも出演している。

 目の前にいるヤマモトは一体何者なのか? ちょっとミステリーの匂いを漂わせつつ、男同士の友情と働くこと、生きることの意味を描いていく。

 大阪弁に初挑戦した福士さんが、アロハシャツにビーチサンダル、歯磨き粉のCMばりの真っ白な歯を見せて笑う……という暑苦しいぐらいに明るいヤマモトを好演。一方の工藤さんは、吉田さん演じるパワハラ上司にどんなに理不尽な罵声を浴びせかけられようと、ひたすら「すみません」と謝る小心者の青山を、持ち前の温和なイメージをフルに生かして演じ切った。原作とは異なるラストが用意され、映画を見終えた時、心に爽やかな風が吹いた。(りんたいこ/フリーライター)

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