話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、赤井ヒガサさんの“王室コメディー”マンガが原作のテレビアニメ「王室教師ハイネ」です。飯島弘志プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
「王室教師ハイネ」とは国王候補の王子たちを専属家庭教師が立派な国王になれるよう教育する物語です。話だけ聞くとお堅いお話かと思いますが、実際の物語はドタバタコメディーになります。各王子が笑いあり、涙ありの中、少しずつ成長していきます。格好よくも、可愛い王子たちが魅力の作品です!
初めにお話をいただいた時は、正直に話すと「これは大変だな……」と感じました。ウチのスタジオでは初めてのジャンルでしたし、何よりキャラや背景がすごくきれいな原作だったので、どこまで原作を再現できるかが一番の課題だと思いました。
アニメは動かすことを前提にデザインを起こしていきますので、どこまで省略できて、どこまで再現するかを検討するのが本当に大変でした。監督やキャラクターデザインの方のおかげで、原作の雰囲気を崩さずアニメの味を出せたと思っています。
見どころはやはり、王子たちの声優さんと舞台役者が同じところではないでしょうか。アニメで聴いた声が、舞台でそのまま聴ける……。ファンにとっては二度うれしい展開だと思います!
私も舞台はとても楽しみにしていて、舞台ではどう原作の雰囲気を再現するのか、アニメ側を担当したプロデューサーとしてはすごく興味津々です!
今まで楽だった作品は一つもありません……。今回も予想していましたが、案の定地獄でした……。スケジュール、クオリティー、予算……、いつもこの三つが私に付きまといます……。この三つのバランスをとるのが今までで一番大変だったと思います。毎話、納品直前は本当にドタバタでお祭りです。罵声が飛び交い、ごみ箱が吹っ飛んだり、パイプ椅子が壊れたりします。ただ、納品が終わるとみんな笑顔で、後に笑い話になります。多分、この辺がこの仕事の達成感というか、やりがいなのかと思います。ある意味楽しいですよ!
友人や、知人に「アニメ業界に入りたい!」「うちの子供がアニメ業界の仕事がしたいと言ってる」と相談されることがよくあるのですが、いつもこう答えます。「やめておけ」。本当につらいので全力で否定しますが、やってみた人しか分からない楽しさはあります。皆さんも、もしアニメ業界に入って相談されたとしたら、必ず私と同じように答えると思います(笑い)。
王子たちが徐々に成長していくところが、見ていて本当にいとおしくなってくると思います! あと、皆さんがすごく気になっていると思う、ハイネとヴィクトールの関係が少しずつ明らかに……。終盤に向けてどんどん盛り上がっていきます! 制作現場の方も最後までお祭り状態で頑張っていきます!
原作ファンの方と役者さんのファンの方、両方の方に満足してもらえる作品になっていると思っています。原作もまだまだ続き、舞台も待っております! これから先も「王室教師ハイネ」は止まりません! 皆さま、応援のほどよろしくお願いいたします!
アニメーションプロデューサー 飯島弘志
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