アニメ「東のエデン」「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(S.A.C.)」などで知られる神山健治監督の新作劇場版アニメ「ひるね姫~知らないワタシの物語~」が18日、公開される。神山監督が初めて挑むオリジナルストーリーの長編アニメで、モチーフは“夢”。夢と現実が交錯しながら、家族の愛、自分のルーツなどさまざまなテーマが描かれる。ロボットが登場するなどSF的な要素もあり、盛りだくさんの内容となっている。
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アニメの舞台となるのは、東京五輪が迫る2020年の夏の岡山県倉敷市。父親と2人暮らしをしている森川ココネは、居眠りばかりしてしまう女子高生で、機械の世界・ハートランド王国を舞台とした不思議な夢を見るようになっていた。東京五輪の3日前に突然、父・モモタローが逮捕され、東京に連行されてしまい、ココネは次々と浮かび上がる謎を解決するために、幼なじみの大学生・佐渡モリオを連れて東京に向かうことになる。
ココネとモリオがさまざまな困難を乗り越えながら、東京を目指すところはロードムービー的であり、夢の世界では巨大ロボットのアクションシーンもあるなどSF的な要素もある。このように説明すると、スケール感の大きいアニメのようにも感じるかもしれないが、テーマは家族、自分のルーツなどで、ココネは世界を救うわけでもなく、身近な世界で起こる出来事が描かれている。
現実と夢の世界が交錯したり、盛りだくさんの内容ではあるが、ゴチャゴチャしているわけでもなく、スピード感もある。神山監督は「自分の娘に見せたい映画」として同作を作ったということもあって、家族をテーマとしたファミリーで楽しめる作品にもなっている。神山監督の作品なので、いろいろと考察したくもなる人もいるかもしれないが……。
女優の高畑充希さんがココネ、俳優の満島真之介さんがココネの幼なじみのモリオの声優を務めるほか、江口洋介さん、古田新太さん、高橋英樹さんら豪華な声優陣が出演している。高畑さんが話す岡山弁が可愛らしく、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で高畑さんが演じたヒロイン・小橋常子の口癖「どうしたもんじゃろのう」のようにクセになりそう。18日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで公開。(小西鉄兵/MANTAN)
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