ソニーのヘッドマウントディスプレー「PSVR」の発売や、スマートフォン用ゲーム「ポケモンGO」の社会的ヒットがあった2016年のゲーム業界。ゲーム雑誌「ファミ通」を発行するカドカワの浜村弘一取締役に2016年を振り返るとともに、2017年の展望を語ってもらった。第2回は大ブームとなった「ポケモンGO」とスマートフォンゲームについて聞いた。
ウナギノボリ
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--「ポケモンGO」が社会的現象になりました。
ライトユーザーが爆発的に増えましたね。スマホゲームは、コアユーザーからお金を取っているビジネスモデルでしたが、「脱ガチャ」を達成しました。この後も期待できますね。従来のスマホゲームになかったユーザーを取り込んだため、課金したにもかかわらず、既存のスマホゲームが影響を受けなかったのが大きいといえます。
--ここまでブームになったのはなぜ。
レアポケモンが出る場所に人が集まったり、他人がリアルにプレーしているところで「流行の可視化」ができたことでしょう。「モンスターストライク」や「パズル&ドラゴンズ」にはできなかったことです。「ポケモンGO」のテレビCMは見たことがないのに、これだけの社会的ブームになったのは、ゲームのシステムはナイアンティックが作ったものですが、ポケモンというコンテンツの強さでしょう。
--11月に発売された3DS用ソフト「ポケットモンスター サン・ムーン」も1000万本を突破する大ヒットになりました。
「ポケモンGO」効果でしょう。「ポケモンGO」をやって、初めて携帯ゲーム機で触った「ポケモン」が、「サン・ムーン」という人が多い。昔のキャラクターも出ていますから、見事なコラボだと思います。長く愛されているコンテンツだからこそできることです。
--そして任天堂初の本格スマホゲーム「スーパーマリオラン」が登場しました。
幅広いレンジのユーザーを狙えると思います。11月に「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が発売されて、団塊の世代が買ったニュースがありましたが、それが布石になっている可能性もあると思っています。任天堂のIP、コミュニティーが活性化されてきたわけで、変わった感じがします。USJのテーマエリアなど、任天堂が他社と協業していく新しい路線が始まっていますが、任天堂の故・岩田聡社長が生前に「ゲーム人口を拡大したい」と言っていましたが、その遺志が受け継がれ、実現したということでしょうか。
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