クリスマス商戦に向けた玩具の関係者向け展示会「クリスマスおもちゃ見本市2016」が7日、東京都立産業貿易センター台東館(東京都台東区)で開幕した。玩具業界にとってクリスマス、正月は最大の需要期で、例年は年間売り上げの約4分の1を占める。今回は「デジタルモンスター(デジモン)」「タイムボカン」「たまごっち」「ベイブレード」といったかつて人気を集めた玩具の“復活”がトレンドの一つとなっている。各社とも、かつて人気を集めた玩具を“進化”させて再ブームを狙っているようだ。
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バンダイは、携帯液晶ゲーム機やアニメが1990年代~2000年代に人気を集めた「デジモン」シリーズの新プロジェクト「デジモンユニバース アプリモンスターズ」の玩具「アプリドライヴ」を展示。「アプリモンスターズ」はスマホアプリがテーマで、担当者は新プロジェクトについて「今の子供は大人が使っているスマホやアプリに興味を持っている。これまでの『デジモン』とは違う新しいものを目指した」と説明している。
また、バンダイは、生誕20周年を迎える携帯型育成ゲーム「たまごっち」シリーズの新作で、7月に発売された「Tamagotchi m!x(たまごっち みくす)」も展示。新作は、親の遺伝子を引き継いだたまごっちが生まれる機能が特徴となっている。「たまごっち」は発売当初、社会現象にもなった。新作は、かつてのブームを体験した親世代とその子供をターゲットとしているという。
タカラトミーのブースでは、人気アニメ「タイムボカン」シリーズの新作で10月にスタートする「タイムボカン24」の玩具やベーゴマを現代風にアレンジした玩具「ベイブレード」の新商品「ベイブレードバースト」が注目を集めている。「タイムボカン24」は、「妖怪ウォッチ」などを手がけたレベルファイブが企画協力やキャラクター・メカ原案を担当したことも話題になっており、初代「タイムボカン」にも登場したカブトムシ型のメカの名を冠した「メカブトン」が登場。新たなメカブトンの玩具は、ロボットに変形したり、別売りのボカンメカと合体できるなど新要素が盛り込まれている。担当者は「子供だけでなく、シリーズのファンだった親世代も一緒に楽しんいただければ」と話している。
「ベイブレードバースト」は昨年7月に発売。従来の「ベイブレード」は、相手を弾き飛ばすか、相手よりも長く回り続けると勝利となるが、「ベイブレードバースト」は、相手をバースト(破壊)することでも勝利できるのが特徴で、累計で約400万個を売り上げるなどヒットしている。担当者は「好調をキープしている」と話しており、クリスマス商戦への期待も大きいという。
玩具で遊ぶのは子供だが、購入するのは親だ。「とりあえず親に興味を持ってもらうことも大事。親世代がかつて楽しんだ玩具であれば、財布のヒモが緩むかもしれない……」という関係者の声もあった。
「クリスマスおもちゃ見本市」は1981年から開催され、今回で36回目。今回はバンダイやタカラトミーなど48社が約1万点の玩具を展示している。
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