コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをクローズアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
今回は、2023年12月30、31日に東京ビッグサイトで開催された「コミックマーケット103」で撮影、インタビューした「勝利の女神：NIKKE」のアニスに扮（ふん）するコスプレーヤーの星乃まみさんを紹介する。
「勝利の女神：NIKKE」は、コスプレ界隈でも非常に人気が高く、どのイベントにも必ず同作のコスプレーヤーが参加している……といっても過言ではない。作中にはさまざまな容姿の少女型ヒューマノイド“NIKKE”が登場するが、星乃さんは一目見た瞬間、こちらのアニスが好きになったそうで、早速コスプレにチャレンジしたという。
「むっちりとしたスタイルと猫目っぽいルックスに加え、性格も好みのキャラクターなので、冬コミでコスプレをするならアニスしかいない！と思い、挑戦してみました。衣装の素材が厚手なのも、冬場のイベントにはちょうどよかったですね」
全身の装飾や武器の造形にもこだわり、コスプレのクオリティーを高めた星乃さん。抜群のプロポーションの再現にも注力したという。
「今回のコスプレで特にこだわったのは、“胸の再現”と“ウイッグの仕上がり”です。アニスは大きな胸が印象的なキャラクターなんですけど、シリコンなどは使わずに自前で再現できないかな……と思いまして。何時間も鏡を見ながら、あれこれ試行錯誤して、何とかきれいな形に見せられるように再現してみたつもりなんですけど、いかがでしょう？ それとアニスの髪型は、イラストごとに随分雰囲気が違って見えたので、どれを基準にするかかなり迷いました。公式イラストだけでなく、ゲームの画面や他のレイヤーさんのコスプレ写真なども参考にして、納得いく形に仕上げたのがこちらのウイッグになります」
取材・文：ソムタム田井
