反田恭平:「同じ道を歩ませるかどうかは悩むところ」 ショパンコンクール2位の世界的ピアニスト、子供への思い「徹子の部屋」で

「徹子の部屋」に出演した反田恭平さん=テレビ朝日提供
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「徹子の部屋」に出演した反田恭平さん=テレビ朝日提供

 2021年の「ショパン国際ピアノコンクール」で2位に輝いた世界的ピアニストの反田恭平さんが、3月14日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。昨年生まれた第一子との生活や、自分の奏でる音に生じた「変化」について語った。

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 小学生くらいのときから「優しい父親になる」という夢があった反田さん。「父親がちょっと厳しかったですし、僕は男の子でしたし、今となっては感謝しているんですけど、もし自分に子供ができたらほどよく厳しくして、でもちゃんと褒めてあげるなど愛を持って接してあげたいなと思っていた」と話す。

 妻は、同年の「ショパン国際ピアノコンクール」で4位に輝いたピアニストの小林愛実さん。分娩に立ち会い、出産の大変さや壮絶さを実感した。生まれた直後、自分の母親に電話をかけ「生んでくれてありがとう」と伝えた。

 元々子供が大好きな反田さん。我が子は「本当に可愛い」といい、人生で初めておむつを買ったときには「すごく感動しました」。子供が生まれてからは「毎日が記念日」のように感じ「今日はこれができるようになって、今日はおむつのサイズが1個上がって。おむつを買ったときは写真を撮りました。すごくうるうる来ました」と話す。

 番組では、子供と一緒にピアノを弾いている写真を公開。子供はまだ1歳に満たないが、「ピアノの音が好きみたいで、(子供が)1時間くらい練習している。だんだんプロのピアニストっぽい動きになっている」とうれしそうに明かしながら「どんぐりころころ、森のくまさんといった童謡、モーツァルトも好きみたい」と話した。

 そんな反田さんは、子供が生まれてから無意識に“赤ちゃん言葉”が出てしまうことがある。「オーケストラのリハーサルのときに、子供に聞かせるように語尾が上がったり、優しい口調になったりしていたみたいで。あるとき、オーケストラのメンバーが笑っていて。『喋り方が赤ちゃんに向けてのようになっているから』と聞いて、そこで初めて自覚した」と明かした。

 音楽にも変化があった。「自分が思っている以上に変化があって。優しくなったね、音がよりまろやかになって愛らしい、ということをよく言われます」と話す。徹子さんから「お子さんにはピアニストになってほしい?」と聞かれると「僕自身、ピアニストとして活動していて、生半可で中途半端で生きられない世界。芸術を突き詰めていくには、答えのない世界にいる。正直、幸せなこともたくさんあるけれども、答えが一生出てこないんじゃないか、という不安や葛藤がどうしてもある」と話した反田さん。

 「総合的に見て、僕は好きなことをやらせてもらってますし、幸せなんですが、子供に同じ道を歩ませるかどうかは悩むところ。本人次第ですよね。好きなことをやらせてあげたい。熱意のあるものを」と語っていた。

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