コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをクローズアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
今回は、2023年10月28、29日に東京・池袋で開催された「池袋ハロウィンコスプレフェス2023」で撮影、インタビューした「ファイナルファンタジーVII リバース」のティファ・ロックハートに扮(ふん)するコスプレーヤーの木漏日みけらさんを紹介する。
コスプレするキャラクターがシンプルな顔立ちの場合、衣装やウイッグの造形にはこだわるものの、メークには手をかけず、簡単に済ませてしまう……という人は意外に多い。しかし、クセのない顔だからこそ、細かいところまでこだわらなければ、そのキャラクターらしさは表現できないようで、みけらさんもティファの特徴をつかむのに苦労したという。
「具体的に、“ここさえ押さえておけば大丈夫”というポイントがない顔立ちなので、どうすれば似せられるのか、かなり悩みました。眉毛の角度や目の形、唇の薄さなど、部位ごとにゲーム画面と照らし合わせながら細かく調整していって。なんとかこちらのメークに落ち着いた次第です。自分としては、なかなかいい感じに仕上がったんじゃないかな……と思っています!」
取材・文:ソムタム田井