ジョン・カビラ:第66回グラミー賞は「記録が生まれる可能性」に注目 コンビを組むホラン千秋を信頼「手綱預けている」

ジョン・カビラさん
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ジョン・カビラさん

 米国最大の音楽賞「第66回グラミー賞授賞式」が2月5日(日本時間)に米ロサンゼルスで開催される。WOWOWの生中継番組で案内役を務めるのがジョン・カビラさん。2006年から案内役を務めているが、「こんなに幸せなことはない。感謝の気持ちでいっぱい」と笑顔を浮かべるカビラさんに、今年のグラミー賞授賞式の見どころや注目作などについて聞いた。

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 ◇注目アーティストはテイラー・スウィフト&ヴィクトリア・モネ

 カビラさんは今回も案内役を務める心境を、「グラミーの魔法にかけられる瞬間を皆さまと共有でき、一緒に驚きつつ感動しつつ、時には受賞の歓喜のシーンに感涙してしまうことができるだけで幸せ」としみじみ語る。

 今回のノミネーションの傾向を「女性の存在感に圧倒される。クール&ザ・ギャングじゃないですけど『レディース・ナイト』ですね」と口にし、「テイラー・スウィフトの『ジ・エラズ・ツアー』が初の10億ドルを突破したり、ビヨンセの『ルネッサンス・ワールド・ツアー』も社会現象になったりした。もう一つ架空の存在ではあるけどバービーも挙げられ、そういったところも注目。バービー関連のステージも展開するのでは、というよりしてほしい」と願望を込めつつ分析する。

 また今年から「年間最優秀ソングライター(ノン・クラシック)」が主要部門に追加された。カビラさんは、「『ソングライティングの匠をしっかりセレブレートしよう。祝福するべきだ』という素晴らしい進化だと思います」と納得の表情を浮かべ、「どういった人が称えられるのか楽しみ」と期待を寄せる。

 個人的に注目しているアーティストを聞くと、「いろんな記録が生まれる可能性がある。テイラー・スウィフトがアルバム賞を取り、フランク・シナトラとかポール・サイモンを超えて新たな記録が生まれるのかにも注目です。そして、やはり一生に一回しかない新人賞。最優秀新人賞は楽しみで、ヴィクトリア・モネに注目しています」と語る。

 ◇5時間超の“カビラメモ”

 案内人としてタッグを組むのはホラン千秋さん。今回で11回目ということもあり、カビラさんは「もう何にも言うことはないです。もう全幅の信頼をおいています。逆に僕にちょっとコントロールが必要になったときに『熱い思いはわかりました。もう次が迫っています』みたいな感じでコントロールしてほしい(笑い)。(ホランさんに)手綱を預けています」とユーモアを交えつつ信頼を口にする。

 そんなカビラさんはグラミー賞を心から楽しむと同時に、案内人として徹底した準備をしているという。

 「“カビラメモ”みたいなものを作ってスタッフの皆さんとも共有していますが、全部網羅すると5時間以上かかってしまう(笑い)。こんなことまで調べてどうするのみたいなところまで調べていますが、一度も紹介していないネタもあります(苦笑い)」

 洋楽に詳しくない人に向けて、グラミー賞の魅力を尋ねてみると「癒やしだったり励ましだったり、逆にちょっとセンチメンタルになったり、感情の起伏を作ってくれ、寄りそってくれる音楽は、最高品質のサプリメント。アーティストが受賞したとき、喜びの声、充実と感謝、そして謙虚さが何とも言えない形で交錯する瞬間は生で見ていただく価値があります」と実感を込めながら語る。

 今回の目玉はという質問には「絞り込めないです」と応じ、「オフィシャルリストやWOWOWさんのウェブサイトにノミネーションリストがありますので、それを見ていただき、順次名前が公開されていく出演者リストと併せてコラボを予想してみてほしい」と楽しみ方を提案する。

 「グラミー賞授賞式は“最高レベルの賞”であり、“最高レベルのショー”です。プロフェッショナリズムとプライドが交錯する瞬間が楽しくて仕方がない。奇跡という言葉が安っぽく感じられるくらい、ここでしか起こりえないコラボレーションや、プロフェッショナルが互いに称え合う瞬間をご堪能いただきたい」と思いを熱く語った。(取材・文:遠藤政樹)
 ※WOWOWは2月5日午前9時から授賞式の模様をWOWOWプライムで独占生中継(同時通訳)で放送・配信し、午後10時から字幕版でも提供する。生中継終了後の90日間、WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信する。

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