コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをクローズアップ。衣装、ウイッグ、メークなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
今回は、2023年下半期に開催されたイベントで撮影、インタビューした「ブルーアーカイブ -Blue Archive-」の飛鳥馬トキに扮（ふん）するコスプレイヤー・ふれいあさんを紹介する。
コスプレメークでは、大前提として“キャラクターに似せる”ことが重要になってくるが、漠然と似せようとするよりも、ポイントを絞って注力した方がその一点は際立ち、結果的に全体的なクオリティーの向上にもつながる……というケースが多い。ふれいあさんは、ウイッグのボリューム感と目元の再現にこだわったという。
「ボリュームのある前髪が印象的なキャラクターなので、そこをしっかり再現したくて。ウイッグカットとセットにはこだわりました。それと、切れ長の目もトキのチャームポイントなので、イラストやゲーム画面を参考にしながらアイメークにも注力しました」
飛鳥馬トキは、頭上に浮かぶHALO（ヘイロー）という装飾と、手にしたアタッシュケースも特徴的なキャラクターだが、彼女はこれらも自作で用意したという。そのかいあってポージングの幅も増えたそうだが、そうした装飾品の制作だけでなく、体づくりにも精力的に取り組んだと話す。
「体のラインがはっきり見える衣装なので、きれいに着こなしたくて。衣装制作と同時進行で体もしっかり鍛えてきました。立ち姿がカッコよく見えるようにポージングの練習もしてきたので、その辺りにも注目していただけるとうれしいです」
取材・文：ソムタム田井
