コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーにクローズアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
10月28~29日に開催された「池袋ハロウィンコスプレフェス2023」をはじめ、日米の映画、マンガ、アニメ、ゲームを扱うポップカルチャーの祭典「東京コミコン2023」や、世界最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット103」など、コスプレも楽しめる大型イベントは、11月以降も全国各地で続々と開催される。
いずれも大盛り上がりになることが予想されるが、会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬の作品や注目度の高いタイトルを分析できるところも、それらのイベントに参加するうえでの醍醐味(だいごみ)の一つ。
“世界最大規模のコスプレの祭典”として知られ、ステージ上でのコスプレパフォーマンスや街中でのコスプレパレードなども好評を博した「世界コスプレサミット2023」には、国内外から約22万6600人ものコスプレファンが集結。各所で写真撮影や交流を楽しむ姿が見られた。参加レイヤーの一人で、「チェンソーマン」のパワーに扮(ふん)したはるの犬さんに、衣装を選んだ理由を聞いた。
「コスプレサミットはとてもにぎやかなイベントなので、元気なキャラクターに扮した方がより楽しめるんじゃないかな……と思い、最近ハマっている『チェンソーマン』のパワーちゃんのコスプレに挑戦してみました」
はるの犬さんはバニーガール衣装のパワーのコスプレを披露した。こだわりのポイントは?
「瞳孔のデザインが特殊なカラコンを入れているので、そのインパクトに負けないようにメークそのものも濃い目に仕上げたところです。それと、パワーちゃんは表情や仕草も個性的なキャラクターなので、そういった点でも彼女らしさを表現したくて。イラスト、原作コミックなどと照らし合わせながら、表情の作り方やポージングをしっかり練習してきたことも、こだわって取り組んだポイントです」
取材・文:ソムタム田井