浦沢直樹さんのマンガが原作のアニメ「PLUTO」がNetflixで配信されている。浦沢さんが手塚治虫の「鉄腕アトム」の一編「地上最大のロボット」をリメークしたマンガが原作で、宮野真守さんが世界最高水準の7人のロボットの一人のエプシロンを演じる。宮野さんが、エプシロン役への思いを語った。
ウナギノボリ
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「PLUTO」は、2003~09年に「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載され、「鉄腕アトム」では脇役だったロボット捜査官・ゲジヒトの視点で描いた。人とロボットが共存する社会で、世界で最も優秀なロボットが次々に暗殺される怪事件が発生し、真相を追うゲジヒトとアトムはやがて世界を破滅へと導く史上最悪の憎しみの存在に気付く……というストーリー。
アニメは、真木太郎さん、丸山正雄さんがエグゼクティブプロデューサーを務め、丸山さんが創設したスタジオM2が制作する。「紅の豚」「新世紀エヴァンゲリオン」などの作画監督の河口俊夫さんが監督を務める。藤真秀さんが主人公でユーロポールのロボット捜査官・ゲジヒト、日笠陽子さんがアトムをそれぞれ演じる。
宮野さんが演じるエプシロンは、ゲジヒトやアトムと同様に世界最高水準のロボットの一人で、光子エネルギーによる強大な破壊力を有しながらも、世界各国の戦災孤児たちを育てながら平穏な日常を送っている。誰よりも優しい心を持つロボットだ。
「最高水準のロボットであるというところがポイントだと思っていて、その中で処理能力というか、プログラムされているものの容量ということに関して言うと、感情の表し方の情報量が膨大にプログラムされているという感覚です。ロボットがプログラミングされた感情を表現する上でどういうふうに細かく相手の感情を理解して言葉にするか、という意識が演じる上で持てるかどうかは非常に大事だと思っていたので、ロボットから見た“人間のように”っていうところも、この作品では肝になってくると思います。おそらく感情のプログラミングがされているという事実はあると思うので、しかもそれが膨大な量と速度で処理されているとしたら、それって人間が感情表現する時とどう違うの?って言われたら、うまく説明できないですよね。ロボットたちはそれを当たり前のようにやっていくし、そのレベルまでこのお話が描いているという点がすごい面白いところなんじゃないかなと思っています」
エプシロンには“最高水準”であるが故に到達した生き様がある。
「ロボットはロボットなりに膨大な情報を処理する中で、何が正しいかということに自分で答えを見つけていくのだと思います。それが最高水準と言われているゆえんかもしれないですね。自分で何が正しいかを判断できる、その結果、戦うことへの無意味さを自分で見つけて、自分が存在する意味や、大きな能力を持っていることの意味を知った結果が、戦災孤児たちを守ることにつながったんだと思います。子供たちと過ごす時間を幸せだと感じさせてもらえたっていうのが、多分エプシロンの中では非常に大きかったんじゃないかなっていう風に思います」
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