「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中の原泰久さんの人気マンガ「キングダム」の電子版を含むコミックスの累計発行部数が1億部を突破することが分かった。11月17日発売のコミックス最新70巻で累計1億部を突破する。同作は、2006年に連載を開始し、約17年で大台に達した。累計1億部突破は、集英社の青年誌では史上初の快挙となる。なお、同社のマンガで累計1億部を突破しているのは、秋本治さんの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、鳥山明さんの「DRAGON BALL」、荒木飛呂彦さんの「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ、井上雄彦さんの「SLAM DUNK」、尾田栄一郎さんの「ONE PIECE」、岸本斉史さんの「NARUTO-ナルト-」、久保帯人さんの「BLEACH」、吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの「鬼滅の刃」。
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原さんは「今から17年前、『キングダム』第1巻は初版2万5000部からスタートしました。連載当初から苦戦を強いられた『週刊ヤングジャンプ』のアンケート順位と同様に、コミックスもなかなか重版がかからず、3巻では初版1万5000部までダウン。とにかく読んでもらう難しさを痛感しました」と振り返り、「でもそこから、毎週毎週諦めずに、ひたすら粘り強くマンガを描いているうちに、少しずつ『キングダム』を読んでいただける方が増えていくのを実感しました。ゲーム化やアニメ化、映画化、舞台化と多くのメディアミックスの機会もいただき、『キングダム』はさらに世に広がりました。途中で念願だった新刊初版100万部も実現し、気づけば今回、累計1億部というこんなに大きな部数にたどり着くことができました」とコメント。
「今、目の前で手にしているこのコミックスが、電子版も含みますが、全国に1億冊。とても想像もできない量です。『キングダム』を手にしてくださったすべての読者の方々に、心からお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございます。これからも『キングダム』の物語は続きます。中華統一へ向けて、天下の大将軍に向けて、さらに面白くさらに熱く描いていきますので、一人でも多くの方に最終話までついて来ていただけると幸いです」と思いを語っている。
累計1億部達成を記念し、さまざまな企画を展開する。日本コカ・コーラのコーヒーブランド「ジョージア」とコラボし、作中の名シーンと自身の写真を合成できるウェブサービス「キングダムフレームメーカー」を実施するほか、XR技術を使用したイベント「マンガダイブ キングダム1億の光」が開催される。「キングダム」関連本としてクイズ本「キングダム公式問題集 Lite」が11月17日、占い本「乱世を生き抜く! 水晶玉子の『キングダム』占い」が11月24日に発売される。11月16日発売の「週刊ヤングジャンプ」51号、11月22日発売の52号では、同作が連続で表紙を飾る。
「キングダム」は、中国の春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す信の活躍や、後に始皇帝の名で知られるようになる秦王・エイ政ら英雄たちのドラマを描く。2013年に「第17回手塚治虫文化賞」マンガ大賞を受賞した。
テレビアニメも人気を集めており、第1シリーズが2012年6月~2013年2月、第2シリーズが2013年6月~2014年3月、第3シリーズが2021年4~10月、第4シリーズが2022年4月~10月に放送された。第5シリーズがNHK総合で2024年1月6日深夜0時から放送される。実写映画化も話題になり、第1弾が2019年、第2弾が2022年、第3弾が今年7月に公開された。第4弾の製作も決定している。
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