特撮ドラマ「仮面ライダージオウ」(2018~2019年)で主人公・常磐ソウゴ/仮面ライダージオウを演じ、「生誕50周年記念 THE仮面ライダー展」大阪会場のスペシャルアンバサダーを務めている奥野壮さん。放送から4年がたち、ジオウが自身に与えたものや、現在も感謝をしている共演者などについて語った。
ウナギノボリ
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「ジオウ」がテレビドラマ初出演作だったという奥野さん。「たった1年でものすごい経験値を積んだ」と振り返る。
「仮面ライダーを演じると、本当に芸能のお仕事を全部やらせてもらえるんです。演技やアクションをいろいろたたき込まれるし、ドラマ、映画、ラジオ、バラエティー、舞台と、芸能界の“イロハ”を、仮面ライダーを通じて教えてもらいました。ひよっこの俳優が、1年目でありあまる経験をさせていただいたと思います」
仮面ライダーを経験したお陰で、「芝居は1年間で格段に進歩しました。1回目の放送とか、今は恥ずかしくて見れない(笑い)」と自身の成長を実感したという。人間としても大きく成長したのと同時に、その後の人生にも影響があった。
「やっぱり仮面ライダーをやると、子どもたちの見本になるような生活をしなきゃいけないと、普段から気をつけるようになります。信号は絶対守るとか、食べ歩きをしないとか。それは今でも、もし変なことをやっちゃったら『仮面ライダー俳優が……』と言われてしまうので、そうならないよう心がけていますね。一度、仮面ライダーになったら、もう一生ヒーローなので、より注意して生きていく覚悟はできたかなあと思います」と実感を込めて語る。
4月期に放送された連続ドラマ「恋に無駄口」など、コメディーからシリアスまで、数々の作品に出演している奥野さん。演技の幅を広げることができた背景には、ソウゴの大叔父、順一郎を演じた生瀬勝久さんの存在が大きかったという。
「生瀬さんは普段は何も言わないんですけど、困って質問を投げかけたら『今はここがダメだけど、こうしたら多分もっと良くなる』と、ダメなところとその解決策を両方提示してくれるんです。その言葉を常に心がけて撮影していたら、やっぱりそれ以降のお芝居は格段に良くなりました。僕だけじゃなく、若い俳優一人一人に同じようにされてました。そんなことをしてくださる人は、他のどの現場にもいなかったし、幸せな時間でした。大叔父が生瀬さんで良かったなあと、今でもときどき思い出します」と振り返る。
「生誕50周年記念 THE仮面ライダー展」の大阪会場では、大阪出身の奥野さんの地元という縁もあり「オーマジオウ」のスーツを限定展示。見どころを聞くと、スペシャルアンバサダーらしい答えが返ってきた。
「やっぱりこんな(地元と目と鼻の)至近距離で、本当に撮影で使っていたベルトやスーツが全部見られる場所は、ここ以外ないと思います。あと、僕が生まれる前の昭和の仮面ライダーの展示を見ると『ああ、この人たちがいてくれたお陰で、僕たちは平成・令和のライダーをやれているんだ』と、改めて感じられました。50年という仮面ライダーの歴史の重みを感じるような、すてきな時間になるんじゃないかと思います」と最後にアピールした。
「生誕50周年記念 THE仮面ライダー展」では、昭和、平成、令和と三つの時代を通して描かれてきた仮面ライダーの魅力をさまざまな角度から紹介する。2022年3月11日に名古屋で開幕したのを皮切りに、これまで福岡、札幌、東京、静岡で開催された。大阪は9月3日まで「ひらかたパーク」内のイベントホールで開催。
(取材・文・撮影:吉永美和子)
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