荒川弘さんの人気マンガを実写化した映画2部作「鋼の錬金術師 完結編 復讐(ふくしゅう)者スカー(5月20日公開)/最後の錬成(6月24日公開)」(曽利文彦監督)の新たな写真が、4月30日に公開された。アメストリスの大総統キング・ブラッドレイ役の舘ひろしさん、その妻役の堀内敬子さん、2人の養子セリム・ブラッドレイ役の寺田心さんが写し出されている。
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舘さんは、初めてキング・ブラッドレイに扮(ふん)した際に「マンガの世界の中に入っていく感じがして楽しかったです」といい、グリーンバックを用いた撮影も「自分の中でイメージしながらできたので面白かったですし、ある意味普通の芝居よりもより感受性や想像力が求められるので、楽しかったです」と振り返った。
キング・ブラッドレイは「憤怒」のホムンクルス(人造人間)“ラース”、セリム・ブラッドレイは、“お父様”(内野聖陽さん)によって最初に創られた「はじまり」のホムンクルス“プライド”としての顔も持ち合わせている。表では仲むつまじい親子だが、ホムンクルスとしては立場が逆転する関係性だ。
舘さんは、セリム・ブラッドレイを演じた寺田さんについて「彼は僕の上司とも言えるキャラクターを演じられていたのでもちろん尊敬していました。お互いの役のためにも気軽に話してはいけないかなと思い、少し距離を取っていましたね」と明かし、それでいて「すぐ世界に入ることのできる素晴らしい俳優だと思います」と絶賛した。
一方、寺田さんは2役の演じ分けについて「声の高低差を意識しました。セリムの時は可愛らしく、プライドの時は傲慢にしました。監督から、プライドは相手を見下しているから、下からではなく、上から相手をにらみつけるというのもあるよ、というのを教えていただきました」とコメント。撮影では「セリムが普通の子供でいられる、舘さんと堀内さんとの3人の親子のシーンがすごく印象に残っています。心が温まりました」と話した。
また、寺田さんは前作を映画館で見ていたといい、「僕も出演したかったなあ、と思っていました。なのでお話をいただいたときはとてもうれしかったですし、セリムはやりたい役だったので演じられてうれしかったです」と喜びを語った。
「鋼の錬金術師」は、「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で2001~2010年に連載された。錬金術が科学のように発達した世界を舞台に、エドとアルの兄弟が、失った体を取り戻すため「賢者の石」を探す旅に出る……というストーリー。アニメ化もされ人気を博した。2017年には1作目の実写映画が公開された。
新作は、マンガ「鋼の錬金術師」の連載20周年を記念した新プロジェクトとして公開される。2部作の前編となる「復讐者スカー」は、“傷の男(スカー)”(新田真剣佑さん)を中心とした物語。かつて国軍によって滅ぼされたイシュヴァールの民の復讐のために、すべての国家錬金術師の抹殺を誓うスカーが、エド(山田涼介さん)と相対することになる。後編「最後の錬成」は、ホムンクルスたちの生みの親“お父様”との戦い、その後のエドとアル(水石亜飛夢さん)、仲間たちの物語が展開し、原作の最終話までを描く。
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