前田佳織里:アニメ「おにぱん!」 個性強すぎな桃園桃を「アクセル全開」で

「おにぱん!」に出演する前田佳織里さん
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「おにぱん!」に出演する前田佳織里さん

 アニメ「甲鉄城のカバネリ」「進撃の巨人」などのWIT STUDIOが手がけるオリジナルテレビアニメ「おにぱん!」が、テレビ東京系の朝のキッズ向け最新情報ステーション「おはスタ」内で4月11日から放送される。鬼と人間が共に生きる世界を舞台に、おにっ子(鬼の子供)が鬼のイメージアップのため奮闘する姿を描くアニメで、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」「ウマ娘 プリティーダービー」などで知られる前田佳織里さんが、桃太郎の子孫と言われている14歳の美少女・桃園桃を演じる。桃は「もーもっもっもっもっもっ!」という高笑い、語尾の「も」が特徴の個性が強いキャラクターだ。前田さんに、収録の裏側を聞いた。

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 ◇もーもっもっもっもっもっ! 思いっきりやってみよう!

 「おにぱん!」は、14歳のおにっ子の赤鬼のつつじ、黄鬼のひまわり、青鬼のつゆくさの3人が、生まれ育った故郷・鬼ヶ島から東京の中学校に転入する……というストーリー。「みなみけ」「ゆるゆり」などの太田雅彦さんが監督を務める。アイドルグループ「さくら学院」の元メンバーの野崎結愛さんが好奇心旺盛なつつじ、「ちゃおガール2019☆オーディション」のグランプリの根岸実花さんがやんちゃでいたずらっ子なひまわり、さくら学院の元メンバーの野中ここなさんがクールなようでズボラなつゆくさをそれぞれ演じる。富田美憂さんが一寸法師の子孫の一寸法子役、井上喜久子さんが謎のクマ役として出演する。

 前田さんが演じる桃は、岡山一の大金持ちというお嬢様。おにっ子たちと仲良くなりたいと思っているが、素直になれない……というキャラクターだ。

 「鬼は悪者のイメージがあったのですが、おにっ子3人が奮闘する姿がほのぼのしていて、可愛いんです。最初に資料を見た時、法子ちゃん、桃ちゃんのキャラクターの絵があって、これまでは法子ちゃんみたいな不思議なキャラクターを演じさせていただく機会が多かったので『この子かな?』と思っていたのですが、桃ちゃんだったので、びっくりしました。勝ち気だったり、お嬢様だったりするキャラクターはあまり演じたことがなかったのですが、元々こういう子が好きだったので『念願かなった!』という気持ちでした。井上喜久子さん、富田美憂ちゃんに『こういう役をよくやるの?』と言っていただけたこともうれしかったです。ワタワタしていて、挙動不審なところは私と似ているかもしれないですね。演じがいがあって、楽しいです」

 桃は語尾に「も」を付けるなど独特のしゃべり方が可愛いキャラクターだ。

 「桃の登場は『もーもっもっもっもっもっ!』という高笑いから始まります。破天荒なところがあり『思いっきりやってみよう!』と演じています。映像の動きも派手ですし、自分が考えている3倍くらいでやらないといけません……とアクセル全開です。井上喜久子さんから『思いっきりやってみてから調整するのがいいかも』とアドバイスをいただき、ひとまず全力で演じてから引いていくようにしています。こういうご時世なので少人数の収録ですが、先輩のお芝居を間近で見させていただき、お話していただけるのは本当に貴重な機会で、うれしいです」

 インパクト大なキャラクターを演じる中で大切にしていることがある。

 「驚いた時に『も、もも!?』となったり、登場シーンも必ず『も』が入っているんです。アドリブや掛け合いでも『も』を入れています。『もーもっもっもっもっもっ!』は、息が抜けないので『おーほっほっほっほっほっ!』よりも実は言いやすいんです。画期的ですよね(笑い)。語尾に特徴があるのですが、一辺倒に聞こえないような言い方を模索しています。デフォルメしすぎるのではなく、等身大でナチュラルなところも大事にしようとしています。ギャグシーンのテンポがいいので、そのテンポにハマる感じにしようとしたところもあります。まだまだ勉強中ですが」

 ◇まだまだ勉強中 努力を大切に

 おにっ子を演じるのは14歳の野崎さん、根岸さん、16歳の野中さんの3人。前田さんは3人と出会い衝撃を受けた。

 「おにっ子ちゃんたちが収録の見学に来てくれた時は、恥ずかしいやら、仲良くなりたいやら……と桃ちゃんと同じような気持ちでした。可愛いんですよね。私が子供を演じる時、どういう感じかな?と手探りになりますが、ストレートでナチュラルなんです。癒やされますし、元気が出ます。『14歳です!』『16歳です!』とあいさつしていただいた時、衝撃がすごかったです。しっかりしていますよね。私が中学2年の時なんて全然ですよ……。もっと仲良くなりたいです。いつもは先輩が多く、後輩という存在とはなかなか一緒になれないんです。後輩と言うのもおこがましいのですが。だから、すごくうれしいです。『先輩です!』となるのは、苦手なので、同じような立場でお話したいですね。私のこと、どう思っているのかな? ただお酒を飲んでいる人と思っているのかな……」

 野崎さんたちは声優初挑戦ということもあり緊張していたのだろう。前田さんの初収録はどんなものだったのだろうか?

 「私は、養成所には行っていなくて、最初の収録では、手が震えて汗が出ました。先輩にいろいろなことを教えていただきました。でも、緊張していると、それがお芝居に乗ってしまうので、思いっきりやるしかないんです。デビュー作の『100%パスカル先生』の現場はすごく楽しくて、最初にテンションを振り切ることを学べたことが今も生きています。ありがたいですね」

 前田さんは大活躍中ではあるが「毎日必死」と努力を重ねている。

 「デビュー時ほど動じなくなりましたが、まだまだ勉強中です。先輩とご一緒させていただくと、ストイックに研究をされている。私も必死に全力でやりたい。デビューした当時は、自分は何でできないんだろう?と思うこともありましたが、それは、皆さんの努力を想像できていなかったんです。努力を大切にしないといけないという気持ちです」

 「おにぱん!」は、テレビ東京の朝の子供向けバラエティー番組「おはスタ」内で放送される。前田さんは子供を中心に人気のアニメ「アイカツスターズ!」で双葉アリアを演じた出演経験があり、キッズアニメに特別な思いがある。

 「『アイカツスターズ!』の時、小さな子からお手紙をいただけたことがあり、とってもうれしかったです。アリアちゃんの絵を描いていただいて、うれしくて号泣しました。私も小さい頃からアニメの存在に助けられたことがあったので、胸がいっぱいになりました。『おにぱん!』でも『桃ちゃんが好き!』と言っていただきたいですね。『おにぱん!』は元気をもらえる作品です。キャラクターが個性豊かで、スピード感もあります。放送を楽しみにしてください!」

 桃もきっと愛されるキャラクターになるはず。「も」多めな桃の活躍が期待される。

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