小栗旬さん主演のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)で、菅田将暉さん演じる源義経が話題だ。第1回「大いなる小競り合い」(1月9日放送)で“顔見せ”すると、第7回「敵か、あるいは」(2月20日放送)のラストでは、頼朝(大泉洋さん)に加勢するため出立する姿が描かれ、続く第8回「いざ、鎌倉」(2月27日放送)から本格登場。「悲劇のヒーロー」として語られがちな今までの“義経像”とは異なる、傍若無人で空気の読めない“自由人”ぶりが、注目を集めている。第11回「許されざる嘘(うそ)」(3月20日放送)では、陰で同母兄の義円(成河さん)をそそのかし、間接的に死に至らしめるなど、「黒さ」を増す義経。このまま破滅へと突き進んでしまうのだろうか……。
ウナギノボリ
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菅田さん演じる義経は、頼朝と生き別れた弟で、奥州平泉から挙兵に駆け付ける。性格は欠点ばかりだが、戦場では恐るべき才能で次々と奇跡を起こす悲劇の天才武将だ。
以前、菅田さんは義経について、「天才軍略家、悲劇のヒーロー、大人気のアイドルの義経なわけですけど、今回の三谷(幸喜)さんの本ではそれだけじゃない人間味あふれる部分がいっぱいあって。決してただのいいやつじゃないし、わりと残忍だし、ずるいしせこいし。そういう必死さ、義経なりの戦い方、そうやって戦わざるをえなかったんだろうな、というような感じになればいいと思う」と告白。
さらに、「僕が心がけなきゃいけないなと思うのは、彼はこの後、英雄になるんですよね。まだ英雄じゃないから、ちゃんと一人の人間として、家族、親を殺されていて、平家に。『お兄ちゃんが戦いに出る!』『そこに俺も一緒に行くんだ!』と、ただお兄ちゃんのために、家族のためにと真っすぐな。ただその真っすぐさが、ときに違う方向に向くって感じでやれればなと思っていますね」と語っていた。
「わりと残忍だし、ずるいしせこい」義経の「真っすぐさ」が、間違った方に向かってしまったのが、第11回での義円への“そそのかし”だ。
ある意味、義経とは対極の、人を疑うことを知らない兄・義円を言葉巧みに誘導。京で世話になったという叔父の行家(杉本哲太さん)に対する恩義さえも利用し、戦へと送り出すと、晴れやかな表情を見せ、義円が頼朝に宛てた文を破り捨ててしまい、SNSでは「義経、実の兄を陥れるんかー。嫌な奴やなぁ」「最悪じゃん。義経。兄も蹴落とすか」「義経、感じ悪すぎる」「悪知恵回るなこいつ」といった声が次々と上がった。
義経の所業はすぐに頼朝の耳に入り、叱責されるも“後の祭り”で、哀れ義円は、墨俣川の戦いで敵方に討ち取られてしまう。
頼朝は義経に「いずれは跡を継がせてもいい」と明かした上で、「心を磨いてくれ」と伝えたが、果たして、この言葉は義経の心に届いたのか。「頼朝の義経に対する不信感ポイントがこうしてたまっていくのか……」という意見もあり、ここから先も義経の言動には注目だ。
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