カムカムエヴリバディ:“稔さん”松村北斗が再登板「みんな照れていた」 サプライズ登場に込めた思い

NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第97回の一場面 (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第97回の一場面 (C)NHK

 女優の上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第97回が3月18日に放送された。初代ヒロイン安子(上白石さん)の夫で、戦死した雉真(きじま)稔(松村北斗さん)が登場した。

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 稔は、虚実が入り交じる演出の場面で、幻影として登場した。雉真家の引き出しに入っていた、安子が愛用していた稔の名前入りの辞書が稔とるいを結んだ。同回の演出を担当した安達もじりさんは「今回のドラマにおいて、こういう形の表現はこれまでなかったと思います」と語る。

 稔の再登場は、「どこかでもう一回」というアイデアは、制作陣の中で以前からあったが、このタイミングになったのは「台本に落とし込んでいく中で、脚本の藤本有紀さんの発案でした」と明かす。「台本を読んだ時『来た!』」と思ったという。撮影は今年に入ってから行われており、「松村さんは昨年、完全にクランクアップしていたので、大分後になってから、また撮影しています」と明かす。

 松村さんと深津さんが同一シーンに登場するのは、今回が初めて。「みんな照れながらやっていました。なんだか不思議な感覚で、お父さんと娘さんなんですが、(深津さんが)今演じていただいている年齢設定が稔よりも上だったので、いろいろと錯綜(さくそう)していました」と笑う。

 松村さんには「娘の幸せを願っているよう話してください。目の前にいるのは、本当は一緒に居たかった、育てたかった娘です」と伝えた。初めて出会った娘に、稔は「どこの国とも自由に行き来できる、どこの国の音楽でも自由に聴ける、自由に演奏できる……」と、「るい」の名前の意味を明かし、「るい、お前はそんな世界を生きとるよ」と優しくほほ笑む。

 このせりふに込めた思いを、安達さんは「昭和の時代をこれだけの時間をかけて描く、一つの意味だと思います。戦争の経験が色あせず、ここまで時系列で積み重ねてきたからこそ、(登場人物たちが経験した)戦争の経験を色あせずに伝え続けないといけない、という感覚がありました」と語った。

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