ゲームやアニメなどが人気の「Fate」シリーズで知られるシナリオライターの奈須きのこさんが、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の戸塚慶文さんのマンガ「アンデッドアンラック」に“応援レター”を寄せた。
ウナギノボリ
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奈須さんは「一つの違和感がやがて世界構造の答えになる。その積み重ねがとても丁寧で、巧妙で、読む度に新しい発見があり、考察につながる。『アンデッドアンラック』は少年マンガとして面白いだけでなく、ミステリー的なロジック解明の楽しさもある、とても欲張りな作品だと思います。この密度で週刊連載を続けるのは超人の仕事ですが、どうかご健康を損なわないよう創造を続け、僕たち読者を『神』の前まで連れて行ってくださいませ」と話している。コメントは、12月3日に発売された「アンデッドアンラック」のコミックス最新9巻の帯、同作の公式ツイッターで公開される。
「アンデッドアンラック」は2020年1月に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始。死を覚悟した不運(アンラック)の能力を持つ少女・風子、死を求める不死(アンデッド)の能力を持つ男・アンディの異色のバディーが、数々の敵と世界の謎に対峙(たいじ)する姿を描いている。「次にくるマンガ大賞 2020」のコミックス部門で1位になったことも話題になった。
前略、戸塚慶文様。
はじめまして。ライターの奈須です。
連載当時から読み始め、ジーナ戦での痺(しび)れる演出と、その結末の切なさに「これ大好きな漫画だ!」と惚(ほ)れ込み、最新話まで楽しませていただいております。
毎週本当に刺激をもらっているのですが、特に印象深い……というか、多くの人にドヤ顔で自慢したいシーンが、「UMA:公転」の追加シーンです。
本誌掲載の時、「公転」の見開きページのおぞましさ(すべての惑星の軌道が邪悪に変化している)と、その異常さに作品世界の誰も気づけない、徹底した世界観管理(普通はこれ、読者に説明したくなるけど、そこは読者の集中力を信頼してスルー)に、心からの喝采を送りました。作中の登場人物たちだけでなく、読者にも「世界の仕組みと向き合う」ことを願った、アンデラならではの見開きページでした。
一つの違和感がやがて世界構造の答えになる。
その積み重ねがとても丁寧で、巧妙で、読む度に新しい発見があり、考察に繋(つな)がる。
「アンデッドアンラック」は少年漫画として面白いだけでなく、ミステリー的なロジック解明の楽しさもある、とても欲張りな作品だと思います。
この密度で週刊連載を続けるのは超人の仕事ですが、どうかご健康を損なわないよう創造を続け、僕たち読者を「神』」前まで連れて行ってくださいませ。
それでは。
乱文乱調になりましたが、ここで失礼します。
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