「四畳半神話大系」などで知られる森見登美彦さんの小説「四畳半タイムマシンブルース」がアニメ化されることが8月12日、分かった。同作は「四畳半神話大系」と実写映画化もされた上田誠さんの戯曲「サマータイムマシン・ブルース」が“悪魔的融合”によって生まれた小説で、昨年7月に発売され、約1カ月で発行部数が10万部を超えるなどヒットした。「四畳半神話大系」などに参加し、「ワンパンマン」「Sonny Boy」などを手がけた夏目真悟さんが監督を務め、上田さんが脚本、中村佑介さんがキャラクター原案を担当。「夜は短し歩けよ乙女」「映像研には手を出すな!」などのサイエンスSARUが制作する。
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「四畳半タイムマシンブルース」は、“私”の元に25年後の未来からタイムマシンに乗ってやってきたという男子学生・田村が現れる……というストーリー。タイムマシンで昨日に戻って、壊れる前のエアコンのリモコンを持ってこようとしたり、悪友の小津たちがタイムマシンで勝手気ままに昨日を改変、過去を書き換えたりするなどタイムマシンを無駄遣いすることになる。
夏目監督は「『四畳半神話大系』のアニメ放送から10年以上たちましたが、『四畳半タイムマシンブルース』を読み始めた途端、一気にあの時の感覚がよみがえりました。この懐かしさを皆さんと共有できるようアニメ化、頑張ります。合わせて“サマータイムマシン・ブルース”という新しい感覚も楽しんでもらえるよう、更にまい進するつもりです」とコメントを寄せている。「四畳半神話大系」を手がけた湯浅政明監督の応援イラストコメントも公開された。
そうなればうれしいな、けれどもそんなウマイ話はないだろうな、と思っていたのに、まさか本当にアニメ化が実現するとは……。作者の一人としてうれしいかぎりです。四畳半の夏、タイムマシンの夏を楽しみにしております。
人類史上もっとも暑苦しく不毛な青春SF奇譚が、中村さんの熱のこもったキャラクターと、湯浅監督の湯のような熱量を引き継いだ、これまた名前さえ夏らしい夏目監督によってアニメになります。より三層くらい暑いです。原作の森見さんと僕のここまでの経緯は大変入り組んでおり、「四畳半神話大系」と「サマータイムマシン・ブルース」という2つの作品が、時空をまたいでくんずほぐれつしたすえこうなりました。物語も負けじと入り組んでいますが、因果の糸をかいくぐり駆け抜けた果てには、涼やかなクーラーの風と夏の夕暮れが待っておりましょう。
アニメ「四畳半神話大系」放送からもう11年。新入生も増え、卒業生の写真も抱え、あの頃と同じメンツはまだ同じ四畳半でドンチャン騒ぎを続けていました。ドアの鍵は開けておりますので、懐かしい顔のあなたもぜひ久しぶりにお立ち寄りください。相変わらずクーラーはありませんが、冷やしたラムネくらいはご用意してありますとも。
監督:夏目真悟▽脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)▽キャラクター原案:中村佑介▽アニメーション制作:サイエンスSARU
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