小池徹平:怪演の“隠し味”に爽やかイメージ 「ギルティ」で不倫夫役

ドラマ「ギルティ~この恋は罪ですか?~」に出演する俳優の小池徹平さん
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ドラマ「ギルティ~この恋は罪ですか?~」に出演する俳優の小池徹平さん

 「ありがたいことに、“怪演”と言われるのもやっぱ気持ちいいじゃないですか」。こう話すのは、ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」(TBS系)、「奪い愛、夏」(AbemaTV)での“怪演”が大きな話題となった俳優の小池徹平さん(34)だ。今クールでは、新川優愛さん主演の連続ドラマ「ギルティ~この恋は罪ですか?~」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)に出演し、不倫夫役に挑んでいる。今作への意気込みについて聞いた。

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 ◇第1話のラストでは、不倫している場面が…

 ドラマは、丘上あいさんのマンガ「ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~」が原作。身近な人々から裏切られ、許されない純愛に揺れるヒロイン・荻野爽(新川さん)が、苦悩しながらも強く生きる姿を描く。登場人物が“全員裏切り者”という設定で、毎回、爽に笑顔を向ける人々から、裏切りが発覚する。

 小池さんは、爽の夫・荻野一真役を担当。広告代理店勤務の高給取りで、雑誌編集者として忙しい妻の仕事への理解もあり、家事も率先して分担する優しくて完璧な夫という役どころだが、4月2日放送の第1話のラストでは、一真が不倫している場面が描かれた。

 今作への出演が決まったときの思いを、「これまた結構攻めたお話なのかなと思って(笑い)」と話した小池さん。「原作のマンガを読むと、(一真は)インパクトの強いキャラというか、一瞬“いい人”な、爽やかな感じからの、不倫したり平気でうそをつける。人として結構やばい」と一真の印象を明かしながら、「(不倫など)衝撃的なとんでもないことをやっているのに、ツメが甘く、危ない橋を渡りすぎている。精神的に強いのか弱いのか分からないような、ちょっとつかみにくい部分が面白いなと思います」と続ける。

 「子供は欲しくないんだ」というせりふもあるが、「自分は子供がいて、『本当に可愛いな~』とすごく思うし、だからこそ彼(一真)の『子供はいらない』という背景を考えると、かわいそうな気持ちになったり……。現実とかけ離れているからこそ、やりがいを感じる気はしています」と話す。

 ◇“怪演”が続く小池徹平 「やりがいはすごくある」

 2018年放送の「大恋愛~僕を忘れる君と」や、2019年配信の「奪い愛、夏」では、小池さんの“怪演”が話題となった。こういった反響について「ありがたいですよ」と話した小池さんは、「昔は爽やかな役が多かったですけど、クズだったり、バカだったり、ヤバい役の方がやりがいはすごくあるなぁという気がしますね」と明かす。

 「奪い愛、夏」や、小池さんが出演した映画「ラブ★コン」(石川北二監督、2006年公開)でも脚本を手がけた鈴木おさむさんは、「小池さんのデビューに近い作品でご一緒して。そこから、アイドルの時期もあり、結婚されて」と振り返りながら、「メンタル面でもかっこいい役者になったなと思う」と小池さんについて話していた。

 そのことを伝えると、「めっちゃうれしいですね」と笑顔を見せながら、「今まで『爽やかなイメージがある』と言われることも多かったです。それをやってたから、今(の怪演に)効いてくるというか。やっていたことは間違いじゃない」と以前のパブリックイメージが“隠し味”になっていると明かす。

 そんな現在を「楽しい」と語る小池さんは、「いろいろな方と共演するようになったり、舞台(に出演したこと)もすごく大きいです。古田(新太)さんにも『心臓に毛が生えているからな』と言われて、すごくうれしいなと思って。大好きな役者さんと会って、飲んだり、作品を見たり。どんどんどんどん、いい意味で染まっているんでしょうね」と話す。

 自身を「直感タイプ」と語る小池さんは、ここ数年、役の心情を追うことを「すごく大事」だと思うようになったという。「僕は(感情などを)言語化するのがすごく苦手なんですけど、人の感情をちゃんと言葉にして、理論的に考える作業は(演じる上でも)すごく大事だし、面白いなって」と妻から影響を受けたことを語る。「直感的なものではなく、(感情を)整理していった方が、ふとしたときに『この人だったらこうするかも』ということがより出やすいんじゃないかな」と続ける。

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 小池さんといえば、先日、和月伸宏さんのマンガ「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」が原作のミュージカル「るろうに剣心 京都編」で主演を務めることが発表されたばかり。自身のブログでも、2020年について「また新たな姿をお見せできるのではないかとわくわく、そして少しそわそわしておる小池です」とつづっていた。

 今年の活躍ぶりも気になるところだが、「ギルティ~この恋は罪ですか?~」について、「(一真は)『うわ、クズだ』と言われるのが正解なんだろうなと思っています(笑い)」と話していた小池さん。“怪演”が続く小池さんから、今度はどんな演技が飛び出すのか。期待したい。

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