WOWOWは「WOWOWオリジナルドキュメンタリー」枠として、国内外のさまざまなテーマを扱ったオリジナルのドキュメンタリー番組「ノンフィクションW」を放送している。8月12日午後3時半からWOWOWプライムで放送される「ノンフィクションW 大林宣彦&恭子の成城物語 ~夫婦で歩んだ60年の映画作り~」を担当したWOWOW映画部の遠藤裕プロデューサーに番組の魅力を聞いた。
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――番組の概要と魅力は?
「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」のいわゆる「尾道3部作」など、数多くの作品を世に出し、現在も新作「海辺の映画館 キネマの玉手箱」の公開が控える大林宣彦監督と、プロデューサーである妻の大林恭子さん。この番組では、お二人が成城大学の学生として出会って以来、一緒に映画を作り続けて来た60年間を、新作の制作の様子とご本人たちや関係者へのインタビュー、貴重な映像や写真を織り交ぜながら描き出します。インタビューするのは、大林夫妻と長年の交流がある犬童一心監督です。
――今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?
もともとは犬童監督と、演出・撮影をしていただいた高橋栄樹さんが企画していたものですが、犬童監督や、制作をしていただいたADKクリエイティブ・ワンのプロデューサーの江川智さんとドラマの制作などでご縁があったWOWOWの別のプロデューサーにお話をいただいたのがきっかけです。私は映画の情報番組や映画関係のドキュメンタリーをいくつか担当していたこともありまして、ぜひご一緒したいと思い、後から入りました。
――制作中、一番に心がけたことは?
新作を作り続けている大林監督には、さまざまな媒体などからたくさんの取材が入っています。そのため、この番組を見ていただくには、他の番組や記事などとは異なる視点や深さが必要になりますので、そこが一番留意したことでした。ただ、この点については、犬童監督をはじめとしたスタッフ陣が企画段階から担保してくれていましたので、ほとんど何も心配することなく進められました。
――番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?
取材・撮影期間は1年間ほどでしたが、ご病気の中でも大林夫妻は本当に精力的に活動をされていて、フランスでの上映イベントや北海道での上映会などにも出席されています。それらにも取材を入れていますが、最初は番組の予算的な問題でそれらの取材はあきらめなければいけない可能性もありました。ただ、最終的には無事取材ができ、その部分が番組の中で不可欠な要素になっていることは本当に良かったです。
――番組の見どころを教えてください。
大林監督ご自身についてのドキュメンタリーや書籍などは今までも数多くありますし、たくさんのファンの方々が見たり、読んだりしていらっしゃると思いますが、ご夫妻の出会いから現在までをこのように描いたものはなかったのではないかと思います。ファンの方が見ても新しい発見があると思いますし、今まで大林監督のことをそんなによく知らなかったという方でも、本当に唯一無二と言っていい特別な夫妻の絆、映画作りに懸ける思いを番組から感じていただけると思います。
――視聴者へ一言お願いします。
大林宣彦監督、大林恭子さん、お二人の60年間、そして現在のお姿から、次の世代が引き継ぐべきことについて皆さまそれぞれで感じていただければと思っています。ぜひご覧ください。
WOWOW 映画部 プロデューサー 遠藤裕
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