こうの史代さんのマンガが原作の劇場版アニメ「この世界の片隅に」(片渕須直監督)に新規カットを加えた別バージョンとなる劇場版アニメ「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が、12月に公開されることが26日、分かった。前作に約30分の新規シーンが加えられ、主人公すずの声優は女優ののんさんが続投する。特報とビジュアル、片渕監督のコメントも公開された。
ウナギノボリ
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前作とは一部主題が変わるため、別のタイトルをつけた「もう一本の映画」として製作されるといい、片渕監督によるタイトル案を原作者のこうのさんが快諾した。別バージョンでは、すずが嫁ぎ先の町で初めて出会う同世代の女性リンとの交流を描いた昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソードや、妹すみを案じて過ごす中で迎える昭和20年9月の枕崎台風のシーンなどが追加される。
特報では、コトリンゴさんが歌う主題歌「悲しくてやりきれない」に乗せて、指に付けた紅によってリンの横顔が描かれていく様子が映し出され、「ここではひとりぼっち、と思ってた。」というコピーが登場。続けて、「リンさんを探して。そう、うちの声が言うのが聞こえた」というすずの声が流れる内容となっている。
「この世界の片隅に」は、「漫画アクション」(双葉社)で連載され、2009年に「文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門優秀賞を受賞したこうのさんのマンガが原作。戦時中、広島・呉に嫁いだ18歳のすずの生活が、戦争の激化によって崩れていく様子が描かれた。
戦争しおってもセミは鳴く。ちょうちょも飛ぶ。そして、人には人生がある。それが戦争中であっても。明るくぼーっとした人のように見えるすずさんが自分以外の「世界の片隅」と巡り合うとき、すずさんの中にはどんな変化が生まれるのでしょうか。すずさんの中にあったほんとうのものを見つけてください。
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