俳優の鈴木亮平さんが主演を務めるNHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」の展覧会「NHK大河ドラマ特別展『西郷どん』」が東京・上野の東京芸術大学大学美術館で26日から開催される。「上野の西郷さん」の愛称で親しまれている西郷像の制作過程を示す古写真を初公開。写真は、木形制作の段階で西郷と犬の顔面が“のっぺらぼう”になっており、肖像写真を残さなかった英雄の面貌(めんぼう)をどう表現するのか、彫刻家の高村光雲率いる制作チームの苦労を今に伝える貴重な一枚になっている。
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同展はドラマと連動しながら、主人公の西郷隆盛ゆかりの歴史資料や美術品などにより、その人物像と激動の時代を浮き彫りにする。西郷の風貌を最も忠実に伝えるとされる肖像画や、座右の銘を記した書「敬天愛人」、西郷がその婚礼に尽力した篤姫が所有していた華麗な調度品など展示する。
また幕府瓦解(がかい)のきっかけとなった幕末の最重要史料「討幕の密勅」も展示。犬好きの西郷が地元・鹿児島の住民から「白い犬ユキを借り受ける代わりに渡した」という逸話が残る刀装具も初公開される。
開館時間は午前10時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)。毎週月曜は休館。料金は、一般1500円、大学・高校生1000円。会期は7月16日まで。
「西郷どん」は、明治維新から150年となる2018年に放送される57作目の大河ドラマ。薩摩の貧しい下級武士の家に生まれた西郷隆盛(吉之助)の愚直な姿に、カリスマ藩主・島津斉彬が目を留め、西郷は斉彬の密命を担い、江戸へ京都へと奔走。勝海舟、坂本龍馬ら盟友と出会い、革命家へと覚醒し、やがて明治維新を成し遂げていく……という内容。NHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。
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