13年ぶりに来日したスティーブン・スピルバーグ監督が19日、東京都内で行われた新作映画「レディ・プレイヤー1」(20日公開)のトークイベントに、キャストのタイ・シェリダンさん、オリビア・クックさん、森崎ウィンさんとともに登場。映画業界を目指す学生やクリエーター、YouTuberらが参加し、“ヒット映画の作り方”というテーマでトークセッションした。
ウナギノボリ
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参加者の質問と、登壇者の回答は以下の通り(敬称略)。
――映画監督になろうと思ったエピソード、きっかけを教えてください。
スピルバーグ:子どものころって、大人の言う通りにしなければいけないので、コントロールできないですよね。12歳のころ、父の8ミリカメラで映像を撮り、「あっ、カメラを通せば、世界をコントロールすることができる」ということを理解したんです。現実世界では難しいことでも、映画であればできないことをできるんだと気づきました。
おもちゃの電車があったんですね。電車が壁に衝突するシーンを撮ったんですが、父親から「このおもちゃを壊したら取り上げるぞ」と言われてしまいました。、そこで8ミリカメラを衝突させれば、大丈夫だと気付いたんですね。何度もそういうことをやっていました。
――もしバーチャル世界の「OASIS(オアシス)」があったら、何をしたいですか?
シェリダン:テレパシーを使えたらいいなと思うんですね。みんな違う言葉を使うので、コミュニケーションが遮られているんですが、テレパシーが使えれば、そんなこともないですし。
後は、宇宙をバーチャルで作り直して、そこで旅行できればと思います。宇宙旅行をしたいと思っていまして、何かの記事で読んだんですけど、宇宙飛行士が宇宙旅行した時に、手で地球が隠れてしまったそうです。地球がそれほど小さかったと聞いて、「僕たちそんなに小さいんだ」って思いました。小さいころからの夢である宇宙旅行をできたらいいなと思います。
クック:私の世界はミュージカルシアターのようなものです。コミュニケーションするのも歌を使ったりします。そして兵器を使った戦争がなく、曲で戦争をする。それが私のOASISです。
森崎:マイケル・ジャクソンと一緒に歌いたいです。「ビリー・ジーン」ですかね。一緒にステージに立って歌えたら最高ですね。
――監督は森崎さんがミュージシャンだとご存じでしたか。
スピルバーグ:今回の作品には彼の才能を使って、歌って踊るシーンがなかったです(笑い)。
――監督はOASISがあったら?
スピルバーグ:「もしOASISがあったら」ではなく、いつかできると思うんですが、私は自分のお気に入りの映画の中に入っていきたいんですね。ですけれど、私は俳優ではないので、キャラクターとして入っていくのではなくて、カウチや花瓶になって映画を別のアングルから見てみたいです。
――監督が映画を作る上で大切にしているテーマやメッセージを教えてください。
スピルバーグ:今回は13年ぶりですが、私はこれまで、何度も映画で来日しました。そのたびに「日本の方にメッセージを」と言われて答えていたんですけど、今回の映画は皆さん自身で考えてほしいと思います。私がメッセージを言ってしまうと、みなさんそれに合わせてしまうと思うんですね。
メッセージはたくさんあるので、自分の価値観に合うものを探してください。この映画なら、現実対バーチャルリアリティーとか、チームに入った方がいいのか、一匹オオカミの方がいいのかとか。皆さんが、どんなメッセージがあるのかを見つけてください。
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