宮藤官九郎さんが脚本を手がける2019年のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の新キャストが30日に発表され、女優の池波志乃さんが“落語の神様”と呼ばれる昭和の大名人・古今亭志ん生の妻の美濃部りん(おりん)役で出演することが分かった。 池波さんは5代目古今亭志ん生の孫にあたり、自身の祖母を演じる。
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約20年ぶりの女優復帰で、池波さんは「思うところあって、20年近く休業していた女優をやらせていただく決意をしたのは、祖母の役だからです。35年前に演じていますが、若い時の祖母は私にとっても想像の人物でした。今回は今の私と同世代、その頃の『りん』は子供心にもはっきり覚えています」といい、「何より楽しみなのは、容姿以外はある意味そっくりな?最高の志ん生・ビートたけしさんと共演できること! 噺家のおかみさんとして、家族や弟子たちを下町の家で守ります」と意気込んでいる。
また番組題字を横尾忠則さんが手掛けたことも発表。横尾さんは「『いだてん』は韋駄天と書く。仏舎利を奪って逃げた鬼を追っかけて捕まえた神様のことを言うらしい。鬼よりも速い神様だったのだろう。『いだてん』とはとにかく速く走ることだということを子供の頃から何となく知っていた。そんなわけで走り続けるドラマになってもらいたい」と思いを明かしている。
歌舞伎俳優の中村勘九郎さんが演じる主人公の一人・金栗四三の父親の信彦を田口トモロヲさん、母親のシエを宮崎美子さん、のちに金栗四三の妻となるスヤの父親の春野先生を志賀廣太郎さん、古今亭志ん生の弟子の今松を荒川良々さん、大隈重信を平泉成さんが演じ、武井壮さんや山本美月さん、井上肇さん、近藤公園さん、満島真之介さん、小澤征悦さん、白石加代子さん、高橋洋さんの出演も明らかにされた。
19年の大河ドラマのテーマは「オリンピック」で、日本人が初めてオリンピックに出場した明治の終わりから、東京にオリンピックがやってきた1964年までの、およそ50年を描くオリジナルストーリー。戦争と政治と景気に振り回された人々の群像劇になるという。大河ドラマで近現代史を取り上げるのは86年の「いのち」以来、33年ぶり。
主演は勘九郎さんと俳優の阿部サダヲさん。勘九郎さんは日本人初のオリンピック出場選手の金栗役、阿部さんはコーチとして日本水泳の礎を築き、「東京オリンピック」実現に執念を燃やす政治記者・田畑政治役で、勘九郎さんと阿部さんは“リレー”形式で主演のバトンをつなぐという。
放送は19年1月から。
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