葵わかなさんが主演を務めるNHKの連続テレビ小説「わろてんか」が27日、クランクアップを迎え、NHK大阪放送局(大阪市中央区)でセレモニーが開かれた。葵さんは「今の率直な気持ちは『ああ、終わった』って感じです。なんかやっぱり実感がまだあまり湧いていないというか、自分の中でまだ明日もあさっても続くんじゃないかって気持ちがあるので、なんかこんな感じなのかなと思うんですけど、でも、本当に長いようで、短いようで、やっぱり長い10カ月間で、楽しいようで、苦しいようで、でも楽しい10カ月でした」と万感の思いを込めて振り返った。
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葵さんは朝ドラのヒロインという重圧に耐え、この日で“完走”。「ヒロインに決めていただいた日から“てん”というキャラクターとして『わろてんか』の世界で、個性豊かなキャラクターの皆さんと、支えてくれた多くのスタッフさんと、最後までそれを全うするっていう責任というか役割を与えられて、それがそのままちゃんと後悔することなく全うできて、今日お返しできるというのが、すごくうれしいです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
最後の撮影は、26週(最終週)放送の第149回(3月29日放送)のシーンで、セレモニーでは記念のくす玉が割られた。葵さんは「たくさんの人と作るお話で、人がいればいるほど、やっぱりうまくいかないこともあるし、ぶつかることもあるし、それぞれの考え方とか、それぞれのとらえ方とか表現の仕方があった。その中で私が正義だと思うものを貫くというのは、時には難しかったし、でもそういうものを持っていたからこそ、分かり合えた人たちとか、分かり合えた時間があって、本当に濃い10カ月だったなあと思います」と心境を明かした。
「わろてんか」は、京都の老舗薬種問屋の長女で、笑いをこよなく愛するヒロイン・藤岡てん(葵さん)が、大阪を日本一の笑いの都にしていく姿を描く一代記。主題歌は女優の松たか子さんが歌う「明日はどこから」。脚本はドラマ「美女か野獣」(フジテレビ系)などの吉田智子さんが手がけ、語りはNHKの小野文惠アナウンサーが担当している。全151回で3月31日に最終回を迎える。
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