女優の小芝風花さんがドラマに初主演した「ヒロシマ8.6ドラマ ふたりのキャンバス」(NHK総合)の試写会が25日、NHK放送センター(東京都渋谷区)で行われ、試写後に小芝さんと共演の近藤正臣さんが会見した。2人は、2015年のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あさが来た」以来の共演で、小芝さんは「『あさが来た』の時は撮影が一緒ではなかったので、今回の作品でご一緒できると聞いてすごくうれしかったです。(近藤さんが)『前の作品もおじいちゃんと孫の関係だったけど、今回も同じような感じだから楽しくやろうね』って声をかけてくださって、すごくうれしくて」と喜びを語った。
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ドラマは、広島市立基町高校(広島市中区)で10年前から行われている、高校生が被爆体験証言者の話を聞き、その記憶の中にある印象的な場面を描く「原爆の絵」を題材にした。広島市の高校の美術コースに通う里保(小芝さん)は、憧れのクラスメートの奏美(中村ゆりかさん)が「原爆の絵」に取り組むと聞き、自分も参加することにする。「原爆の絵」は被爆体験証言者と何度も打ち合わせを重ねて1枚の油絵を仕上げていくもので、作業は1年にも及ぶ。被爆体験者の雄造(近藤さん)の担当になった里保は、雄造から「原爆の落ちた日、家族を失い、燃える家をぼうぜんと見ていた光景を描いてほしい」と言われ、戸惑いながら対話を重ねる……という内容。
会見で、小芝さんは撮影前に実際に被爆者の方に話を聞いたといい、「その時に『あなたはあなたができることで伝えていってほしい』と言ってくださったんです。なので、伝わらないかもしれないけど、でもこの作品を通して何か伝えられたらなという思いで撮影に臨みました。見てくださった方が少しでも何か感じてくれたらうれしいです」と思いを語った。また近藤さんが、移動の車内で小芝さんと一緒になった際、小芝さんが車に乗ってすぐに熟睡していたエピソードを明かし、「(寝顔が)リスみたい。すぐ寝るね」と話すと、小芝さんは照れ笑いをしていた。
ドラマは、NHK総合で8月1日午後7時半に中国地方向けに放送、同5日午後3時5分に全国放送。
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