歌舞伎俳優の中村獅童さんが29日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の「ニコニコ超会議2017」で「超歌舞伎」の新作「花街詞合鏡(くるわことばあわせかがみ)」に出演し、上演後に会見した。舞台上で昨年に続いて、歌声合成ソフトから誕生したバーチャルシンガー・初音ミクと“共演”した獅童さんは、「(初音ミクは)1年たって、踊りが本当にうまくなっちゃったので、天才じゃないかなと……」と絶賛。なおも真顔で「お美しいし、本当にミクさんとご一緒させていただいてうれしいです」と再共演を喜んだ。
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今作「花街詞合鏡」は、昨年好評を博した「超歌舞伎 今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)」に続く第2弾。八重垣紋三(やえがき・もんざ)役の獅童さんと未来/傾城初音太夫(けいせいはつねだゆう)役の初音ミクが主演を務め、町人社会を舞台に展開する恋物語を演じる。
会見で、獅童さんは「奥さんと(ミクの)どっちが可愛いですか?」と聞かれると「この扮装(ふんそう)をすると、ミクさんかな」と冗談めかして回答。また、歌舞伎とバーチャルの融合について、「1回目は我々にとっても挑戦で、デジタルの世界にどう融合していけるか一つのチャレンジだった。ただ、先人の方たちが残した歌舞伎の形であるとか演技法はどこにいっても融合できるという一つの証明になったと思うし、改めて考えるきっかけにもなりました」と語り、「伝統と革新を追求するのが中村獅童の生き方ではないかなと思っています」と力を込めた。
「ニコニコ超会議」はニコ動の大規模イベントで、「ニコニコのすべて(だいたい)を地上に再現する」をコンセプトに、音楽やアニメ、ゲーム、政治、スポーツなどさまざまなジャンルを網羅。催しは動画で中継され、昨年は約780万人がインターネットで視聴した。当日券は2000円で、前売り券は1500円、30日まで。
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